病気事典[家庭の医学]

こっせつしたらしい<おうきゅうてあて>

骨折したらしい<応急手当>

骨折したらしい<応急手当>について解説します。

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解説

疑わしい時は、骨折したものとして対処します。まず副え木(そえぎ)をあて、骨折部をしっかり固定します。

骨折の見分け方

  • 患部がはれる
  • 形が変わる
  • 動かしたり触れたりすると、激しい痛みがある
  • 自力では動かせなくなる

副え木の使い方

  • 利用できる物……割りばし、ものさし、鉛筆、板、木の枝、傘、ステッキ、ストック、毛布、シーツ、バスタオル、座ぶとん、新聞紙、雑誌、ダンボール など
  • 副え木は骨折部の両側の関節を超える長さが必要
  • 副え木の上に布をのせたり巻いたりして、骨折部との間にクッションをつける。副え木と体との間に大きな隙間があれば、タオルなどを詰めて、動かないようにする
  • 固定がきつすぎると骨折部から先に血行障害を起こすので、しめ具合に注意する
    1. 【1】骨折部、その上下の関節を動かさないように安静にする。
    2. 【2】出血していれば、止血する。
    3. 【3】骨がとび出したり、骨折部が変形していても、無理に直さない。
    4. 【4】骨折部を中心に前後の関節を副え木で固定し、骨折部に負荷がかからないようにして、できるだけ早く整形外科へ(図16)。
  • 呼吸、意識、出血、顔色、冷や汗など全身状態に気を配り慎重に運ぶ

※大事故などで、複合的なけががあり、どこを骨折したかわからない、または数カ所が複雑に骨折している場合は119番に通報する。(救急車の呼び方)

図16 骨折の手当のしかた(1)【前腕や手首】

骨折の手当のしかた【前腕や手首】 【前腕や手首】肘から直角に曲げ、副え木として雑誌などを巻いて包帯でしばり、三角巾で吊るす。

図16 骨折の手当のしかた(2)【足首】

骨折の手当のしかた【足首】 【足首】段ボールやバスタオル、シーツなどで足を直角に固定。

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