病気事典[家庭の医学]
きずができた<おうきゅうてあて>
傷ができた<応急手当>
傷ができた<応急手当>について解説します。
執筆者:
筑波メディカルセンター病院救急診療科医長
上野幸廣
解説
傷は、大きい小さい、深い浅い、傷口が滑らかか複雑か、汚れの付着など、状態によっては初期手当が後の治療に大きく影響します。傷ができた状況を冷静に観察しておきます。
大きな傷の場合
- 【1】出血しにくくするために、傷を心臓より高い位置へ上げる。
- 【2】ガラス、金属などの異物はガーゼでそっと取り除く。深く入ってしまったものは無理に取らない。
- 水や消毒薬は使わない
- 【3】止血する。
- 傷口に異物が残っている時は、異物をなかに押し込まないよう注意して圧迫する
※感染予防のため、血液には直接触れないように。できればゴム手袋やビニール手袋を使用する。
- 【4】以上の手当をしたら、すぐに病院を受診する。
小さな傷の場合
- 【1】水道水で十分に洗い流す。
- 傷口が小さく浅ければ、救急絆創膏だけでよい
- 【2】傷口に砂や土などがくい込んで取れない場合。
- 奥に押し込めないように、流水で洗い流す
- ガーゼで軽くこすり取る
- ピンセット、毛抜きなどでつまみ出す
- 【3】清潔なガーゼをあてて絆創膏や包帯で止めるか、救急絆創膏を貼っておく。
- 傷口の汚れがひどい時、深い刺し傷の時は、破傷風になる危険があるので必ず病院へ。破傷風の予防接種を受けたことがあるなら、そのことを医師に告げる
情報提供元 :
(C)株式会社 法研
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