病気事典[家庭の医学]
こうじのうきのうしょうがい
高次脳機能障害
高次脳機能障害について解説します。
執筆者:
洛和会京都治験・臨床研究支援センター所長
中村重信
高次脳機能障害の解説(コラム)
人が人間らしさを発揮できる所以(ゆえん)が高次脳機能です。人の脳には、下等な動物にもある呼吸など生命維持に必要な部分や運動や感覚に必要な部分に加えて、物を覚えるとか判断するという高度の機能と関係した新しい部分があります。これら、人にしか存在しない部位が障害されると高次脳機能障害が起こります。
高次脳機能の中心は認知機能です。認知症では認知機能などの高次脳機能が障害されます。なかでも記憶障害(物忘れ)がいちばん目立ちますが、それ以外にもさまざまの高次脳機能が障害されます。記憶障害以外の高次脳機能障害として認知症の人でみられる症状を次に示します。
(1)失語:発声、聴覚は正常なのに、言葉が出てこない、理解できない。
(2)失行:手足は動くのに、適切な行動(挨拶・手招きなど)ができない。
(3)失認:感覚的には感知できるが、それが何であるかを判断できない。
(4)実行機能障害:諺(ことわざ)の意味の説明や言葉の概念が言い表せないとか、計画の実行がうまくできない。
それ以外にも、判断力、問題解決、社会適応などの重要な高次脳機能もあります。ただ、記憶障害がなく失語のみを示す人もあります。したがって、高次脳機能障害のほうが、認知症よりも多くの病的な精神状態を含んでいるといえます。
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情報提供元 :
(C)株式会社 法研
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