病気事典[家庭の医学]
きかんしのうほう
気管支嚢胞
気管支嚢胞について解説します。
執筆者:
浜松医科大学内科学第二講座准教授
千田金吾
どんな病気か
気管支の先天的な発育異常による嚢胞で、気管支との連絡があることはまれですが、連絡があると二次感染が引き起こされます。嚢胞壁に腺組織があるため、嚢胞内に液体がたまってきます。縦隔(じゅうかく)に発生するものは縦隔腫瘍として扱われます。
似た病名で気腫性嚢胞(きしゅせいのうほう)というものがありますが、これは肺胞壁の破壊により気腔内に発生した嚢胞です。
進行性のものはチェックバルブ(吸気は入るが、呼気は出ない現象)がはたらき、X線像では正常の肺が圧迫されてなくなってみえることがあります。上肺野から始まることが多く、自然気胸(しぜんききょう)の原因になります。
治療の方法
切除が基本です。感染がある場合には炎症の改善後に行います。禁煙は重要です。
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