症状チェック

とうにょうびょう

糖尿病

糖尿病とは

インスリンの不足、またはそのはたらきが阻害されることによって、糖、たんぱく質、脂質の代謝に異常が起こる病気です。その多くが慢性疾患で、遺伝的に糖尿病になりやすい素因に肥満やストレスといった環境的要因が複雑に絡んで発症します。

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チェックシート

質問に対する回答を選んで、「選択完了」ボタンをクリックしてください。

1 家族に糖尿病の人がいますか

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2 よく、食べすぎたり、飲みすぎたりしますか

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3 肥満ですか

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4 過去に尿糖陽性、または血糖値が160mg/dL以上あると言われましたか

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5 トイレが近いですか

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6 すぐのどがかわきますか

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7 体重が減りましたか

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8 疲れやすいですか

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9 目がかすみますか

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10 ヘモグロビンA1cが高いと言われたことがありますか

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選択されていない項目があります。

選択完了

[ご利用上の注意]
「症状チェック」 は、特徴的な症状に対する一般的な傾向として医学知識の情報を提供するものであり、皆様の症状に関する個別の診断を行うものではありません。気になる症状のある方は、医師にご相談のうえ、専門的な診断を受けるようにして下さい。

糖尿病解説の続き

影響はからだ全体に及び、免疫力の低下をはじめ、目、口腔(こうくう)、腎臓、神経、心臓などに合併症が起こります。ほかの病気の悪化の要因になったり、発症を促したりします。

糖尿病の種類

糖尿病には1型(インスリン依存型)と2型(インスリン非依存型)の2タイプがあり、1型は比較的若い人や子どもに多く、急激に激しい症状があらわれるタイプもあります。すぐにインスリンを補給しないと生命が危険になり、一生インスリン注射が必要となる人がほとんどです。

2型は成人に多く発症し、日本人の9割以上はこの型です。慢性疾患で肥満やストレス、運動不足などが発症の大きな要因で、家族や親族に糖尿病患者がいる人は発症しやすくなります。食事や運動などで血糖値をコントロールすることもできます。

糖尿病の判定基準

糖代謝についての判定は、糖尿病、糖尿病型、境界型(糖尿病型でも正常型でもないもの)、正常型の4つに区別されます。

糖尿病と確実に診断される条件は次の通りです。

(1)空腹時の血糖値≧126mg/dL
(2)75g経口ぶどう糖負荷試験と呼ばれる精密検査の結果が2時間値≧200mg/dL
(3)随時血糖値(いつ測っても)≧200mg/dL
(4)ヘモグロビンA1c(国際標準値)≧6.5%

初回検査で(1)~(3)のいずれかと、(4)が確認できれば「糖尿病」と診断されます。また、初回検査で(1)を確認し、糖尿病の典型的症状(口渇,多飲,多尿,体重減少など)、または眼科の検査で糖尿病網膜症があれば、「糖尿病」と診断されます。

空腹時血糖値が110mg/dL未満および75g経口ぶどう糖負荷試験2時間値が140mg/dL未満のときに正常型と判定されます。

糖尿病と正常型の間には、糖尿病型と境界型があります。

糖尿病型とは、初回検査で(1)~(4)のいずれかを認めた場合を指します。別の日に再検査して再び「糖尿病型」と確認されれば「糖尿病」と診断されます。ただし、ヘモグロビンA1cだけの反復検査による診断は認められていません。

一方、境界型とは「糖尿病型」にも「正常型」にも属さない場合をいいます。

糖尿病の治療

治療は食事療法、運動療法、薬物療法の3つが柱です。薬物には血糖降下薬、糖吸収阻害薬、インスリンがあります。

1型にはインスリン注射をおこないます。注射は毎日おこない、患者さんが自分で注射をすることになるため、注射のしかたを学ぶ必要があります。

2型は、その人の症状によって、食事療法、運動療法、薬物療法を単独かあるいは組み合わせでおこないます。食事療法がもっとも大切で、脂質や糖質の摂取量を適正に守ることが大切です。日本糖尿病学会が出している「糖尿病食事療法のための食品交換表」に基づいておこないます。

運動療法は医師のアドバイスを受けながら、その人に合った運動をします。ただし、病状によっては運動療法が逆効果になることもあります。医師の指示に従ってください。

薬物療法は、食事、運動療法をおこなっても、血糖値がうまくコントロールできない場合におこないます。経口の血糖降下薬を使い、それでもうまくいかない場合はインスリン注射をします。薬の効きすぎで低血糖症になることもありますので、医師の指示で慎重におこなうことが必要です。

検査

定期健康診断で早期に発見されることもあります。尿検査、血糖検査で糖尿病の疑いがあるかどうかの診断がつきます。血糖値の平均値をみるヘモグロビンA1c(グリコヘモグロビン)検査、糖尿病が悪化しているかどうかを調べる尿中・血中ケトン体検査をおこなうこともあります。

糖尿病の人は定期検診が必要です。血糖、ヘモグロビンA1c、尿糖を定期的に検査し、年1~2回はX線検査、心電図、眼底・腎機能・神経の検査をおこない、年3~4回は肝機能、コレステロール値を検査して合併症をチェックするといいでしょう。

監修者

赤坂山王クリニック院長 梅田 悦生

1942年生まれ、兵庫県出身。

大阪市立大学医学部卒業後、仏ストラスブール大学医学部附属病院レジデント、大阪市立大学医学部附属病院、国立国際医療センター、関東中央病院部長等を経て現職。医学博士、日本抗加齢医学会専門医。元日本ペンクラブ会員。

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症状から病気を調べる

主な症状と、付随する症状から、疑われる病気を調べることができます。

多尿と付随する症状 疑われる病気名
口渇、多飲 尿崩症
吐き気、嘔吐 多食、体重減少 糖尿病
食欲不振 副甲状腺機能亢進症
筋力低下、四肢麻痺 低カリウム血症 原発性アルドステロン症
むくみ 血尿、とくに夜間の多尿、貧血、高血圧 慢性糸球体腎炎

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