病気事典[家庭の医学]

びたみんびーつーけつぼうしょう

ビタミンB2欠乏症

ビタミンB2欠乏症について解説します。

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原因は何か

ビタミンB2は、エネルギー産生に重要なミトコンドリアの電子伝達系の補酵素(酵素の作用発現を助ける物質)としての機能をもった水溶性ビタミンです。

欠乏症は、慢性アルコール依存症や長期の感染症などで現れます。また、大量の抗生剤、精神安定薬や副腎皮質ステロイド薬などが投与された時にも現れることがあります。

症状の現れ方

口角炎(こうかくえん)、口唇炎(こうしんえん)、口内炎(こうないえん)や舌炎(ぜつえん)が発症します。眼の症状(流涙(りゅうるい)、羞明(しゅうめい)(まぶしがる)、結膜炎(けつまくえん)、硝子体混濁(しょうしたいこんだく)、角膜(かくまく)血管新生)や脂漏性(しろうせい)皮膚炎も認められ、重症になると性格変化や知能障害が現れることがあります。

検査と診断

尿中のビタミンB2排泄量を測定し、1日40μm以下であれば欠乏症です。血中のビタミンB2濃度の測定も行われます。

治療の方法

ビタミンB2の1日所要量は成人男性で1・2㎎、成人女性で1・0㎎とされています。ビタミンB2を1日10㎎経口投与すると症状は完全に改善します。他のビタミン欠乏を伴うことも多く、その場合は総合ビタミン剤が必要になります。

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