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甲状腺機能亢進症(バセドウ病)<内分泌系とビタミンの病気> 病気事典[家庭の医学] - メディカルiタウン


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病気事典[家庭の医学]

こうじょうせんきのうこうしんしょう(ばせどうびょう)

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)<内分泌系とビタミンの病気>

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)<内分泌系とビタミンの病気>について解説します。

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どんな病気か

甲状腺から甲状腺ホルモンが多量に分泌され、全身の代謝が高まる病気です。しばしば甲状腺機能亢進症とバセドウ病は同じ意味に使われていますが、厳密には違います。

バセドウ病以外にも無痛性(むつうせい)甲状腺炎亜急性(あきゅうせい)甲状腺炎、機能性(きのうせい)甲状腺腫(プラマー病)でも甲状腺ホルモンが過剰になります。さらに故意や事故で甲状腺ホルモンを過剰に摂取するといったこともありますが、ここではバセドウ病に限って話を進めます。

バセドウ病とは、この病気を報告したドイツの医師の名前に由来するもので、米国や英国では別の医師の名前をとってグレーブス病と呼んでいます。

原因は何か

血液中にTSHレセプター抗体(TRAb)ができることが原因です。この抗体は、甲状腺の機能を調節している甲状腺刺激ホルモン(TSH)というホルモンの情報の受け手であるTSHレセプターに対する抗体です。これが甲状腺を無制限に刺激するので、甲状腺ホルモンが過剰につくられて機能亢進症が起こります。

このTRAbができる原因はまだ詳細にはわかっていませんが、甲状腺の病気は家族に同じ病気の人が多いことでもわかるように、遺伝的素因が関係しています。

症状の現れ方

甲状腺ホルモンが過剰になると全身の代謝が亢進するので、食欲が出てよく食べるのに体重が減り(高齢になると体重減少だけ)、暑がりになり、全身に汗をかくようになります。

精神的には興奮して活発になるわりにまとまりがなく、疲れやすくなり、動悸(どうき)を1日中感じるようになります。手が震えて字が書きにくくなり、ひどくなると足や全身が震えるようになります。イライラして怒りっぽくなり、排便の回数が増えます。大きさに違いはありますが、ほとんどの症例で軟らかいびまん性の甲状腺腫(こうじょうせんしゅ)が認められます。

バセドウ病では眼球が突出するとよくいわれますが、実際には5人に1人くらいです。

検査と診断

甲状腺機能亢進症は甲状腺ホルモン(遊離チロキシン:FT4)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)を測定することで、診断できます。

さらにバセドウ病であることを確認するには、原因物質であるTSHレセプター抗体(TRAb)を測定します。まれにこの抗体が陰性のことがあり、無痛性甲状腺炎と区別したい時は放射性ヨード摂取率を測定します。眼球突出などバセドウ病眼症の診断のためには、眼窩(がんか)CT検査やMRI検査をすることもあります。

治療の方法

抗甲状腺薬治療、手術、アイソトープ治療の3種類がありますが、通常、抗甲状腺薬治療をまず行います。

抗甲状腺薬(チアマゾール、プロピルチオウラシル)は甲状腺ホルモンの合成を抑える薬です。この薬で合成を抑えると、4週間くらいで甲状腺ホルモンが下がり始め、2カ月もすると正常になって、自覚症状はなくなり、完全に治ったようになります。しかし、原因のTRAbが消えるのは2~3年後なので、TRAbが陽性の間は抗甲状腺薬をのみ続ける必要があります。

いつまでもTRAbが陰性にならない時は、甲状腺を一部残して切除する甲状腺亜全摘(あぜんてき)出術をするか、放射性ヨードを投与して甲状腺を壊すアイソトープ治療をすることになります。このどちらを選ぶかは、甲状腺の大きさや年齢、妊娠の希望などを考慮して決定します。なお、抗甲状腺薬は妊娠中でも医師の指示のもとに服用することができます。

バセドウ病は女性では100人に1人の頻度でみられる病気で、決してまれなものではありません。自覚症状がなくなっても治ったわけではなく、いつ薬をやめるか、薬物治療以外の治療に切り替えるかなど難しい点もあるので、できれば甲状腺専門医と相談しながら治療することをすすめます。

病気に気づいたらどうする

バセドウ病を見つける簡単なチェックリストを示しておきます(表2)。これでバセドウ病の可能性があるという結果になった人は、かかりつけ医あるいは内分泌・代謝科のある病院でFT4、TSH、TRAbを測定してもらいます。

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