病気事典[家庭の医学]
ろっこつこっせつ
肋骨骨折
肋骨骨折について解説します。
執筆者:
豊岡中央病院院長
後藤英司
どんな骨折か
肋骨は胸部に左右12本ずつ存在し、鳥かごのようになっていて、肺や心臓を包むように保護しています。通常、転倒など打撲した時に起こりますが、けががなくとも長い間咳が続いたり、ゴルフスイングを繰り返すだけで骨折することもあります。
普通は1、2本の骨折ですが、交通事故などの大きな外力による多数の肋骨骨折が起きた場合には肺も損傷し、胸に空気がもれたり(気胸)、血液がたまること(血胸)もあります。
治療の方法
湿布や消炎鎮痛薬で経過をみますが、安静にしていれば3週間くらいで痛みは楽になります。痛みが強い場合にはバンドをすることもありますが、これをしても完全に痛みをとることは難しいようです。手術が必要となることはほとんどありません。
肺に損傷が及んでいる場合には、入院治療が必要となり、胸に管を入れて空気や血液を吸引する治療が必要となることもあります。
応急処置はどうするか
痛みが強ければ、胸のまわりにさらしを巻くと改善することもあります。打撲して心配なら、整形外科でX線写真を撮って診断してもらいましょう。
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