病気事典[家庭の医学]
せんてんせいしつかんせつだっきゅう
先天性膝関節脱臼
先天性膝関節脱臼について解説します。
執筆者:
神奈川県立こども医療センター肢体不自由児施設長・整形外科部長
奥住成晴
検査と診断
膝蓋骨(しつがいこつ)(いわゆる「お皿」)をよく触って前向きを確認してから、膝関節の反張位、屈曲不能を診断します。X線検査で大腿骨と脛骨の位置異常を調べます。
治療の方法
軽症の場合では、生後早期なら比較的容易に徒手整復が可能ですが、骨折の危険もあるので専門医の手で慎重に行う必要があります。牽引を加えつつ屈曲し、整復されたらシーネ固定、あるいはリーメンビューゲル紐革装具を装着します。
整復困難な場合や年長児では、入院して牽引療法などが行われ、場合によっては手術による治療が必要になります。
病気に気づいたらどうする
軽症の場合で生後間もなくなら簡単な徒手操作で整復されるので、早期に整形外科専門医を受診するのがよいでしょう。
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