病気事典[家庭の医学]
いーびーういるすがかんけいするびょうき
EBウイルスが関係する病気
EBウイルスが関係する病気について解説します。
執筆者:
大阪府立母子保健総合医療センター血液・腫瘍科顧問 河 敬世
EBウイルスが関係する病気の解説(コラム)
この15年間に、EBウイルスが関係する多種類の病気(感染症からがんまで)が明らかにされてきました。
なぜ多くのウイルスのなかでEBウイルスだけが、さまざまの異なった病気を引き起こしうるのか? その答えは、EBウイルスがヒトの血液細胞や上皮細胞など、多種類の細胞に潜伏感染するからです。
感染症としては急性の伝染性単核(球)症が有名ですが、慢性型の加齢性リンパ球増殖症の存在が近年明らかにされました。この病気は免疫不全のない高齢者にみられ、EBウイルスの感染したBリンパ球の増殖症です。一方、予後不良の血球貪食(けっきゅうどんしょく)症候群や慢性活動性EBウイルス感染症、蚊アレルギー、種痘様水疱症などは、EBウイルスが感染したTやNK細胞の増殖症であり、感染細胞の同定が診断治療上極めて重要です。
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