病気事典[家庭の医学]

かんせんしょうとはなにか

感染症とは何か

感染症とは何かについて解説します。

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解説(概論)

感染症とは、病原体がヒト(感染者)、ヒトの体液や排泄物、あるいは自然界、動物などから直接または間接的に伝播(でんぱ)して起こる病気をいいます。広くとらえる時には、病原体が産生する毒素などによる中毒も含めます。

1999(平成11)年4月に旧伝染病予防法が改正されるまでは、一般的には「伝染病」として扱われてきました。この時の法律改正は、時代の医学の状況に合わない、また医学の進歩によって明らかに間違いとなった患者の扱い方の規則など、100年余りの矛盾点を現代の状況に合うようにしたものでしたが、「伝染病」という用語を「感染症」に変えて、感染症の実態が変わったわけではありません。

ちなみに、1999年4月に「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」が旧来の「伝染病予防法」(明治30年制定)にとってかわり、2003(平成15)年11月に再度見直しがされ、さらに2006(平成18)年に3回目の見直しが行われました。

これは現実の社会の状況に合い、かつ現在の医学的証左に基づいた効果的な感染症対策をすみやかに実施していくためのもので、従前の疾患の(取扱い上の)分類が修正されました。

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