ページ内を移動するためのリンクです

血を吐いた(吐血、喀血) 病気事典[家庭の医学]- メディカルiタウン


ここから本文です

病気事典[家庭の医学]

血を吐いた(吐血、喀血)

吐血、喀血

吐血(とけつ)、喀血(かっけつ)は、どちらも血を吐いた状態を指す言葉です。吐血は、食道や胃、十二指腸などの消化器系の病気による出血です。一方、喀血は、肺や気道の病気による出血の場合を指し、両者は区別されています。

大量の吐血、喀血が起こったら、すぐに救急車を呼び、そしてあわてずすみやかに救命手当を行わなければなりません。

吐血、喀血から考えられる主な病気

主な症状と、付随する症状から、疑われる病気を調べることができます。
病気名を選択すると、その病気の解説へ遷移します。

吐血

症状 疑われる病気名
大量の吐血、下血、タール便 食道静脈瘤
物がのみ込めない、嘔吐、胸痛 食道異物食道がん
上腹部痛 繰り返す嘔吐後の吐血、下血 マロリー・ワイス症候群
突然の上腹部痛・吐血・下血 急性胃粘膜病変
コーヒーの残りかす様の吐物、タール便 胃・十二指腸潰瘍胃がん
腹部不快感、下血 胃粘膜下腫瘍

喀血

症状 疑われる病気名
咳、痰・血痰   気管支拡張症
呼吸困難   グッドパスチャー症候群
胸痛 肺がん肺アスペルギルス症
疲れやすい、寝汗 肺結核
胸痛、発熱、発汗 肺梗塞症
動作時の息切れ、夜間発作性 呼吸困難、喘鳴 僧帽弁狭窄症
[ご利用上の注意]
一般的な医学知識の情報を提供するもので、皆様の症状に関する個別の診断を行うものではありません。気になる症状のある方は、医療機関にご相談ください。

吐血の特徴と主な病気

上部消化管(食道、胃、十二指腸)から出血した血液が口から出てくるのが吐血ですが、血液だけ吐く場合と食物のかすなどが混じって吐く場合とがあります。

出血した血液は下にさがることもあり、その場合は腸のなかで変化を受けてタールのようになり、肛門から出てきます。これを下血(げけつ)(タール便)といいます。

食道からの出血では新鮮な赤紅色の血液を吐くことが多く、食物のかすはあまり混じっていません。

胃や十二指腸からの出血では、たいていは胃液の作用で血液が変化を受け、暗赤色またはコーヒーのかすのような色になり、多くは食物のかすが混じります。ただし、胃・十二指腸からの出血でも、それが大量だと鮮紅色の血液を吐くこともあります。

吐血を起こす病気として最も頻度が高いのは胃潰瘍(かいよう)と十二指腸潰瘍です。ただし、十二指腸潰瘍では吐血より下血のほうが多いといわれています。ちなみに、胃潰瘍、十二指腸潰瘍のほとんどは、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)が原因とされています。

食道静脈瘤(りゅう)はほとんどの場合、その背景に慢性肝炎や肝硬変(かんこうへん)が存在しています。食道静脈瘤自体は何の症状もありませんが、瘤(こぶ)が破裂すると突然、大量の吐血、下血が起こります。肝硬変の主要な死亡原因のひとつです。

マロリー・ワイス症候群は、嘔吐を繰り返すことで食道と胃の接合付近に裂傷(潰瘍)ができて、そこから出血し吐血や下血が起こります。原因の30~50%が飲酒、そのほか食中毒、乗り物酔い、つわりなどです。

喀血の特徴と主な病気

喀血は、気道から肺に至る呼吸器から出血した血液が口から吐き出されたものです。多くは咳(せき)とともに喀血しますが、咳のないこともあります。色調は新鮮な赤紅色で、ときに泡沫(ほうまつ)(あわ)状、食物のかすは混じっていません。

睡眠中に喀血が起こると、血液を飲み込んでしまうため嘔吐(おうと)することがあります。この場合、胃液の作用を受けて黒褐色に変色するので、吐血と間違えることがあります。

かつて国民病といわれた肺結核は、戦後激減しましたが再び増加し、毎年およそ2・5万人が発病しています。最初はかぜと同じような症状(発熱、咳、痰、疲れやすい、寝汗など)が出ますが、かぜと違って長く続きます。これらの症状が2週間以上続くなら、病院で検査を受けるようにしましょう。放置すると、息切れ、体重減少、血痰、喀血などが起こります。

肺がんでも喀血が起こることがあります。明らかな原因がないのに、咳や痰が2週間以上続いたり、血痰や少量の吐血がみられたら早めに受診し、肺結核などとの鑑別が必要になります。

血を吐いた時の注意

少量の吐血・喀血でも、あとで大量に吐く場合があります。すぐに医師に連絡し、指示を仰いでください。大量に血を吐いた時はすぐに救急車を呼び、救命手当を行わなければなりません。

大量に血を吐いた時、とくに注意すべきことは、まだ口のなかに残っている吐物で窒息を起こさせないこと、それと出血性ショックがみられないだろうかということです。出血性ショックの状態を示す徴候には蒼白(そうはく)、虚脱(きょだつ)、冷や汗、呼吸促迫、脈拍触知不能の5つがよく知られており、これらがないかどうかに気をつけて観察し、救急車を待ちます。

執筆者:

情報提供元 : (C)株式会社 法研執筆者一覧
掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。


ここからフッター情報です

iタウンページ&タウンページコンテンツ
iタウンページコンテンツ

ページはここまでです

ページの先頭へ戻ります