病気事典[家庭の医学]
いぼ
いぼ
いぼについて解説します。
執筆者:
久留米大学医学部皮膚科学准教授
安元慎一郎
原因は何か
ヒト乳頭腫ウイルスは、指のささくれや足底などの小さな傷口から感染します。表皮の一番深い層にある基底細胞に感染すると、細胞が増殖していぼをつくります。
ウイルスの種類の違いで好発する部位や皮膚症状が異なります。手足に好発する尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)、性行為で伝染する陰部の尖圭(せんけい)コンジローマ、若年者の顔面に出やすい青年性扁平(へんぺい)疣贅などがありますが、小児には尋常性疣贅が最も普通にみられます。
症状の現れ方
尋常性疣贅では主に手足の指や足底に、はじめは平らな小さい丘疹(きゅうしん)が生じ、徐々に表面がザラザラして灰白色のドーム状の盛り上がりになります。足底では扁平なことも多く、タコやうおのめと間違われることもあります。いぼの表面を削(けず)ると点状の出血が見られることも特徴です。
治療の方法
いぼを取り除くには、液体窒素(ちっそ)による凍結療法が一般的です。液体窒素に浸した綿棒を数秒間いぼに接触させて凍らせます。一度で治らない場合は1~2週間ごとに続ける必要があります。
そのほかにレーザーや電気メスでいぼを焼く方法、グルタルアルデヒド塗布法、接触免疫療法、ハトムギエキスの内服なども行われることがあります。
病気に気づいたらどうする
時間がたつといぼは大きくなり、触ることで周囲や他の部位に広がることもあるので、皮膚科を受診して早めに治療をすることが重要です。
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情報提供元 :
(C)株式会社 法研
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