病気事典[家庭の医学]
しょうこうねつ
猩紅熱<子どもの病気>
猩紅熱<子どもの病気>について解説します。
執筆者:
新潟県立新発田病院小児科医長
大石智洋
どんな病気か
A群溶連菌(ようれんきん)という咽頭炎(のどの炎症)を引き起こす細菌に感染し、咽頭炎だけでなく全身に発疹も現れる病気です。主に幼児~学童期の子どもにみられます。
以前は法定伝染病に指定されていましたが、1999年に施行された感染症新法では、隔離(かくり)などの法的規制はなくなりました。
症状の現れ方
潜伏期間は1~7日で、感染者との接触により感染します。突然の発熱やのどの痛みで始まり、その12~24時間後に、点状の赤みがかった発疹が現れます。発疹の出た場所は、約1週間後から皮がむけてきます。
治療の方法
抗生剤を内服しますが、A群溶連菌を排除するために、一般的にはペニシリン系の抗生剤を10日間内服する治療が行われており、決められた期間、抗生剤の内服を続けなければなりません。
合併症として、溶連菌感染後急性糸球体腎炎(しきゅうたいじんえん)(コラム)やリウマチ熱があります。治療を行わなかった場合、これらの合併症は感染者の2~3%に起こりますが、適切な治療により合併症を防ぐことができます。溶連菌感染後急性糸球体腎炎は、治療を行わなかった場合の100分の1(0・02%)にまで減ります。
病気に気づいたらどうする
発熱や発疹を認めたらすぐに医療機関を受診してください。なお、解熱すれば他人へうつす危険性がほとんどなくなるので、登校や登園をしてもかまいません。また、家族内で感染する例が30~50%あるので注意が必要です。
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情報提供元 :
(C)株式会社 法研
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