病気事典[家庭の医学]

こどもにはっせいするこつしゅよう

子どもに発生する骨腫瘍

子どもに発生する骨腫瘍について解説します。

執筆者:

子どもに発生する骨腫瘍の解説(コラム)

ユーイング肉腫(にくしゅ)

 ユーイング肉腫と骨肉腫との違いは、ユーイング肉腫では、発生する年齢が5歳〜20代と10歳以下にも多くみられるということと、発生する部位が関節の周囲というよりも関節と関節の間や骨盤、肋骨、肩甲骨などに多いということです。診断の方法や治療方針は骨肉腫とよく似ています。

単発性骨嚢腫(たんぱつせいこつのうしゅ)

 単発性骨嚢腫は骨のなかに生じる空洞状の病変をいい、そのなかには黄色透明な液体を含んでいます。20歳以下に多くみられ、発生する部位は腕の付け根と脚の付け根に多いという特徴があります。何も症状がなく、X線検査で偶然見つかる場合や骨折を起こした時に見つかる場合があります。良性の病気ですから経過をみるだけでよい場合もありますが、外科的な治療を行うこともあります。

類骨骨腫(るいこつこつしゅ)

 類骨骨腫は単発性骨嚢腫とは異なり、痛み、とくに夜間に痛いという特徴があります。10〜20代に多く、どこの骨にも発生しますが、病巣部が小さいということもあって、なかなか診断がつかないこともあります。X線検査、CT検査、MRI検査、シンチグラフィなどいろいろな検査が必要な場合があります。良性の病気なので急ぐ必要はありませんが、手術で病巣部を切除しないと症状が良くなりません。

      情報提供元 : (C)株式会社 法研 執筆者一覧
      掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。