病気事典[家庭の医学]

しゅうきせいししまひ

周期性四肢麻痺

周期性四肢麻痺について解説します。

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周期性四肢麻痺の解説(コラム)

 バセドウ病の患者さんで、飲酒や甘い物を大量に食べたあと、突然手足に力が入らなくなり、動けなくなることがあります。

 通常は数時間で自然に動けるようになります。時々起こるという意味で周期性という言葉が使われていますが、本当に周期的に起こるわけではありません。

 原因は、甲状腺機能亢進状態(こうじょうせんきのうこうしんじょうたい)の時に血糖が増えるとインスリンの作用により血液のなかのカリウムが急激に低下し、そのために筋肉がうまく収縮できなくなるためだと考えられています。しかし、なぜ東洋人の男性に多く起こるのかなど、わかっていないことも多い病気です。

 この病気は、バセドウ病の治療により甲状腺のホルモンが正常になれば起こらなくなります。また、原則として呼吸筋など生命の維持に必要な筋肉には麻痺は起こらないので、あまり心配することはありません。

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