病気事典[家庭の医学]
にゅうがんのじこけんしんほう
乳がんの自己検診法
乳がんの自己検診法について解説します。
執筆者:
国家公務員共済組合東京共済病院乳腺外科部長
馬場紀行
乳がんの自己検診法の解説(コラム)
乳がんの治療を受ける患者さんのなかで、検診で発見された無症状の人は数%でしかありません。乳房は体表臓器なので、腫瘤(しゅりゅう)があれば触れることができます。日本のような検診という制度がない欧米では、乳がんに関する啓発が乳がんの早期発見による死亡率の低下に最も有用であると考えられています。
乳がんの主な症状は乳房の腫瘤、乳頭分泌です。これらを自覚したらすぐに医師のもとを訪れるようにたびたびキャンペーンが行われています。
乳腺は月経終了後に最も軟らかくなり、小さな腫瘤でも触れやすくなります。入浴後あるいは就寝前に乳房全体をくまなく触り、乳頭をつまんでみて腫瘤や分泌物が出ないかどうか確かめます。これを少なくとも1月経期に一度行うと小さな乳がんを自分で発見することができます。
現在日本で行われている乳がん検診は視触診が中心であり、これに乳房X線撮影、超音波などの画像診断が併用されています。しかし、乳房の診察を専門としている医師の数は少なく、画像診断も50歳以降の女性でないと厚い乳腺に阻まれて正確な判断は難しいのです。若い女性にとって乳がんから身を守る最も有効な方法は、自己検診であるといえます。
雑誌や家庭医学書にいろいろな自己検診の方法が書かれていますが、要は乳房全体を触ることと、それを継続することです。自分の健康は自分で守るという意識が大切です。簡単に自己検診の方法を示します。
(1)まず右手で左の乳房を軽く押すように触ります。少しずつ触るところをずらしながら全体を触ります。腋(わき)の下も軽く触り、リンパ節がはれていないかどうか確かめます。
(2)軽く乳房全体をつまみ上げます。この時も少しずつ乳房をつまむ位置をずらします。
(3)乳頭を軽く圧迫し、分泌物が出ないか確認します。もし分泌物が出たら、透明か茶色、あるいは血液様の色がついていないかどうか観察します。
(4)左手で右の乳房を同様に自己検診します。
(5)異常を感じたら、すぐに専門医の診察を受けてください。
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情報提供元 :
(C)株式会社 法研
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