医療特集

乳がん検診

32歳 OL 増田 美智(仮名)

【検診のきっかけ】 テレビや雑誌での紹介が気になって・・・

生理前になると、胸がとても張って痛みがひどいのがずっと気になっていたため、30歳を前に一度きちんと検査したほうがいいかなと思っていました。その頃からテレビや雑誌でしきりに「乳がん検診を受けましょう」と言われだしたのもあって、会社の健康診断のオプションで2年前の29歳のとき、初めてマンモグラフィ検診(乳房レントゲン撮影)と子宮頸がん検診を受けました。

当時、同世代の友達でマンモグラフィ検診を受けた人はまだ一人もいませんでしたが、インターネットで調べると「痛かった!」という記述ばかりが目立って、あまりいいイメージはありませんでした。実際、私が受ける前日に会社の同僚の女性が検診先の総合病院でマンモグラフィ検診を受け、すごく痛かったという話を聞いて、検査当日はますます身構えてしまいました。

【検診の内容】 緊張してなかなか「痛い!」といえなかった

その日は一通りの検査を終え、最後にマンモグラフィという順番でした。検査室に入ると男性の検査技師さんから検査方法を説明され、すぐに検査の開始です。上半身だけ裸になりマンモグラフィの設置室に入ると、お弁当箱にアクリルの板がついたような台の上に胸を乗せられました。このとき、胸のお肉をできるだけ寄せて、上にドカッとのっかるようにしなくてはならないのですが、男性の技師さんに胸をつかまれるのはあまりいい気分ではありません。それに無理やり脇からお肉を寄せられるので、このセッティングの作業の時点ですでに痛みを感じました。

乳がん検診

セッティングを終えると、技師さんが手作業で機械を動かしながら胸を挟み、そのあとは別室で機械操作しながら微調整します。 「ここまで締めていいですか?」「痛かったら手をあげてください」と声をかけられるのですが、緊張してなかなか「痛い」とはいえません。異常を見つけやすくするためにもできるだけ薄く延ばしたほうがいいとのことで、上からぎゅーっと押さえつけられましたが、今までにないくらい物理的に強く挟み付けられるわけですから、最初に想像していたとおり、やっぱりとっても痛かったです。私の場合、少しでも痛みが軽くなるようにと、生理前の胸の張る時期をあえてずらして検診日程を組みましたが、これは正解だったと思います。

最終的に片方ずつ上下と斜め方向からの計4回撮影しました。胸を台の上にのせるためのセッティングには多少時間がかかりましたが、通常のレントゲン撮影のように、撮影そのものはあっという間に終わりました。

【検診後の感想】 早期発見のためにも定期的にきちんと受けていきたい

1カ月後、他の検査結果と共にマンモグラフィの結果が会社に送られてきました。特に目立った問題はなく、その後何事もなく過ごしています。痛い思いはしましたが、勇気を出して検診を受けたことで、不安が解消されたことはとてもよかったと思います。

ただ、個人的には検査時の痛みが忘れられず、本来であれば2年に1回くらいのペースで定期的に行わないといけないのでしょうが、初回以来、受けずに今に至っています。もちろん、痛みには個人差がありますし、その後、マンモグラフィ検診を受けた友人のなかには、「全然痛くなかった」という女性もいますので、本人の感じ方や検診先によっても感想はまったく違ってくると思います。 それにしても、私はそこまで気にはしませんでしたが、やはり男性の技師さんに胸をつかまれるのは多少なりとも抵抗がありますし、もっと若い女の子だと、恥ずかしい思いをしてまで、あえてマンモグラフィを受けたいとは思わないでしょう。女性の技師さんをもっと増やすなど、もっと女性のセクシュアリティに配慮した検査体制にしてもらいたものです。もちろん、そうした検診先もたくさんあると思いますので、次回は口コミなどをきちんと調べて、評判のいい検診先を探そうと思っています。

ただ、30代のうちは乳腺が発達していているため、マンモグラフィの画像では異常がとらえにくいということを聞きました。このため30代まではエコー検診を受けようかと検討しています。もちろん、乳がんは早期発見が何より大切なので、40歳になったら2年に1回はマンモグラフィをきちんと受けようと思います。

情報提供元 : (C)株式会社 日本医療企画
掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。