病気事典[家庭の医学]
じょせいのびょうきとは
女性の病気とは
女性の病気とはについて解説します。
執筆者:
東京大学医学部産科婦人科学教授
武谷雄二
解説(概論)
女性は子を宿すというとても大切な役割を担っています。そのため、生殖器系(せいしょくきけい)が形態的にも機能的にも男性と大きく異なっています。女性の生殖器は月経周期や妊娠・出産に伴いダイナミックに変化するものであり、そのため男性に比べ生殖器の異常も多くみられます。このことが女性特有の病気の頻度や種類が、男性特有の病気より多いということにつながります。女性特有の病気は大きく3つに分けられます。
ひとつは妊娠・出産するという女性特有の機能が障害されるもので、いわゆる不妊症(ふにんしょう)がこれに相当します。
2番めは、個々の生殖器に異常を来し、それによる不快な症状や生命の危険が発生するものです。この場合にも、生殖能力が低下または喪失することもあります。
3番めに主として卵巣(らんそう)機能の低下による女性ホルモンの欠乏の影響が全身に及び、それによる異常がみられることがあります。他方、生殖器系以外の異常が生殖器系の障害をもたらす場合もあります。
このように、生殖器系の異常は個体の維持やQOL(生活の質または人生の質)のみならず、次世代の出生にも大きく影響するという特徴をもっています。
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情報提供元 :
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