病気事典[家庭の医学]

けーらーびょう、ふらいばーぐびょう

ケーラー病、フライバーグ病

ケーラー病、フライバーグ病について解説します。

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ケーラー病(びょう)

どんな病気か

足の甲の内側にある舟状骨(しゅうじょうこつ)(舟の形をした骨)に発生する骨端症(こったんしょう)で、足部の疼痛を生じます。1908年、ケーラーにより報告されたので、この名前がついています。

4~8歳前後の男児に多く発生し、片側の発生が多いのですが、時期をずらして左右の両側に発生することもあります。

症状の現れ方

足部に痛みを生じ、歩行が困難になります。X線像では、舟状骨に骨の透亮像(黒く抜けて写る像)、硬化(白く硬くなった)像、扁平化(丸みがなくなり平らになる変化)を認めます。

治療の方法

他の骨端症と同様、最終的には修復が進んで変形は改善し、問題を生じることはほとんどありません。痛みが強い時期には、ギプスをつけたり松葉杖歩行をさせるなどの対症療法が行われます。

フライバーグ病(びょう)

どんな病気か

足のほぼ真ん中にある中足骨骨頭(ちゅうそくこつこっとう)に発生する骨端症です。1914年、フライバーグにより報告されたのでこの名がついています。1915年、ケーラーもこの病気を報告しており、前記のケーラー病と関連してこちらを第2ケーラー病と呼ぶこともあります。中足骨のなかでも、歩行時に最も圧力がかかるとされる第2中足骨に発生しやすく、第3中足骨にみられることもあります。まれに第4中足骨にもみられます。ケーラー病より発症年齢が高く、10~16歳前後に発生しやすく、女性に多い特徴があります。

症状の現れ方

足部の痛み、歩行障害が生じます。X線像では、中足骨頭に特徴的な透亮像、硬化像、扁平化を認めます。

治療の方法

痛みが強い場合には、松葉杖歩行やギプス固定を行います。他の骨端症同様、修復に転じると骨の変形が改善しますが、著しい変形が残る場合は手術的治療を行うこともあります。

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