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えぷきんりひかちゅう

エプキンリ皮下注

注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

がんに使われる注射薬/分子標的治療薬

解説タイトル

エプコリタマブ(遺伝子組み換え)

一般名 解説

エプコリタマブ(遺伝子組み換え)
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 4mg0.8mL 1瓶 137,724.00円
注射用剤 / 48mg0.8mL 1瓶 1,595,363.00円

製薬会社 解説

ジェンマブ=アッヴィ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

抗悪性腫瘍薬(二重特異性抗体製剤)

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

その他 解説

保険収載年:2023/11

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

以下の再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫→びまん性大細胞型B細胞リンパ腫,高悪性度B細胞リンパ腫,原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫/再発または難治性の濾胞性リンパ腫

解説 解説

本剤は,CD3とCD20と呼ばれる2つの抗原に結合する二重特異性抗体製剤です。CD3は腫瘍細胞を除去する免疫細胞であるT細胞の細胞膜上に発現しており,一方,CD20はB細胞性腫瘍の細胞膜上に発現しています(B細胞性リンパ腫の90%以上に発現)。本剤はこの両者を結合(架橋)することで,T細胞の増殖および活性化を誘導し,CD20陽性の腫瘍細胞を傷害すると考えられます。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤は,緊急時に十分対応できる医療施設で,造血器悪性腫瘍の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもと,本剤の使用が適切と判断される人にのみ使用されるべき薬剤です。また,治療開始に先立ち,患者または家族は医師からその有効性,危険性について十分な説明を受け,納得・同意したのち使用を開始しなければなりません。
(2)重度のサイトカイン放出症候群,免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群が現れることがあり,いずれの場合も死亡に至る例が報告されています。

基本的注意 解説

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴
(2)慎重に使用すべき場合……感染症を合併している人
(3)サイトカイン放出症候群……「警告」にもあるサイトカイン放出症候群が約56%の頻度で現れています。発熱,低血圧,低酸素症,悪寒,頻脈,頭痛,呼吸困難などの症状が現れたら,速やかに医療機関を受診してください。
(4)免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群……同様に「警告」にある免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群が約6%の頻度で現れています。失語症,意識レベルの変化,認知能力の障害,筋力低下,けいれん発作などの症状が現れたら,速やかに医療機関を受診してください。
(5)危険作業に注意……免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群として意識レベルの変化,けいれん発作などが現れることがあるので,使用中は自動車の運転など危険を伴う機械を操作する際には十分に注意してください。
(6)避妊……妊娠可能な女性は,本剤の使用中および使用中止後4カ月間は適切な方法で避妊してください。
(7)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ使用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)サイトカイン放出症候群。(2)免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群。(3)感染症(肺炎,敗血症,上気道感染(鼻炎,喉頭炎,咽頭炎,ライノウイルス感染,RSウイルス感染を含む),ニューモシスチス・イロベチイ肺炎など)。(4)血球減少(好中球減少,血小板減少,貧血,発熱性好中球減少症,リンパ球減少など)。(5)腫瘍崩壊症候群。(6)進行性多巣性白質脳症(PML:意識障害,認知機能障害,片麻痺,四肢麻痺,構音障害,失語など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……注射部位反応(紅斑,疼痛,かゆみ,肥厚,炎症,発疹,内出血,腫瘤,腫脹,じん麻疹を含む),発熱(体温上昇を含む)/悪心,下痢,嘔吐/発疹(斑状丘疹状皮疹,膿疱性皮疹,紅斑性皮疹を含む),かゆみ/頭痛

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)本剤との併用で接種した生ワクチンの原病に基づく症状が現れるおそれがある薬剤……生ワクチンまたは弱毒生ワクチン

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2024/04/26