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べねくれくすた

ベネクレクスタ

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

がんに使われる内服薬/分子標的治療薬

解説タイトル

ベネトクラクス

一般名 解説

ベネトクラクス
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 10mg 1錠 872.80円
錠剤 / 50mg 1錠 3,956.60円
錠剤 / 100mg 1錠 7,585.90円

製薬会社 解説

アッヴィ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

抗悪性腫瘍薬(BCL-2阻害薬)

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

10mg 本体コード:V:10
50mg 本体コード:V:50
100mg 本体コード:V:100

その他 解説

保険収載年:2019/11

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

再発または難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)/急性骨髄性白血病

解説 解説

慢性リンパ性白血病,急性骨髄性白血病の多くではBCL-2と呼ばれるタンパク質が過剰に発現して,がん細胞がアポトーシス(自然死または自己破壊)に陥らないようにしています。本剤は,BCL-2を標的とする新しい作用機序の分子標的治療薬で,失われてしまったアポトーシスを回復・誘導することで,がん細胞を細胞死に導きます。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤は,緊急時に十分対応できる医療施設で,造血器悪性腫瘍の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもと,本剤の使用が適切と判断される人にのみ使用されるべき薬剤です。また,治療開始に先立ち,患者または家族は医師からその有効性,危険性について十分な説明を受け,納得・同意したのち使用を開始しなければなりません。
(2)腫瘍崩壊症候群が現れることがあり,特に本剤服用開始および増量後1~2日に多く認められています。本剤の服用開始前および休薬後の再開前には,腫瘍量に基づく腫瘍崩壊症候群のリスク評価を行い,リスクに応じた予防措置を適切に行うことが必要です。

基本的注意 解説

(1)服用してはいけない場合……[効能共通]本剤の成分に対するアレルギーの前歴/[慢性リンパ性白血病]用量漸増期における強いCYP3A阻害薬(リトナビル(エイズ治療薬(2)),クラリスロマイシン(マクロライド),イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬),ポサコナゾール(深在性真菌治療薬),コビシスタット含有製剤(エイズ治療薬(2))(エイズ治療薬(3)))の服用中
(2)慎重に服用すべき場合……重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)
(3)腫瘍崩壊症候群……「警告」にもあるように腫瘍崩壊症候群が現れることがあるため,以下の点で対処します。(1)服用開始前に血液検査(カリウム,カルシウム,リン,尿酸,クレアチニン)を行い,電解質異常のある場合は服用開始に先立ち補正を行います。(2)服用開始前から高尿酸血症治療薬の服用を行います。(3)服用開始前に,X線(CT検査)などで腫瘍量を評価して腫瘍崩壊症候群のリスク評価を行い,服用開始前および用量漸増期には,腫瘍量に応じて定められた方法(水分補給,頻回な血液検査)で対応します。
(4)飲食物……服用中は以下の飲食物を摂取しないでください。(1)グレープフルーツジュースは本剤の副作用を強めるおそれがあります。(2)セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品は本剤の効果を弱めるおそれがあります。
(5)避妊……妊娠可能な女性は,本剤服用中および服用終了後一定期間は適切な避妊を行ってください。また,生殖可能な年齢の男性が服用する場合には,不妊など性腺に対する影響を考慮することが必要です。
(6)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)腫瘍崩壊症候群。(2)骨髄抑制(好中球減少,貧血,血小板減少,発熱性好中球減少症など)。(3)感染症(肺炎,敗血症など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……悪心,下痢,嘔吐,便秘,口内炎,腹痛/疲労,無力症/胆のう炎・胆石症/食欲減退,体重減少/関節痛/浮動性めまい・失神,頭痛/呼吸困難/出血
(2)検査などでわかる副作用……血中ビリルビン増加/低カリウム血症/血中クレアチニン増加/低血圧

併用してはいけない薬 解説

[慢性リンパ性白血病の用量漸増期]強いCYP3A阻害薬(リトナビル(エイズ治療薬(2)),クラリスロマイシン(マクロライド),イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬),ポサコナゾール(深在性真菌治療薬),コビシスタット含有製剤(エイズ治療薬(2))(エイズ治療薬(3)))→腫瘍崩壊症候群の発現が増強されるおそれがあります。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると本剤の副作用が強まるおそれがある薬剤……強いCYP3A阻害薬(クラリスロマイシン(マクロライド),イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬),ポサコナゾール(深在性真菌治療薬)など),中程度のCYP3A阻害薬(エリスロマイシン(マクロライド),ジルチアゼム塩酸塩(カルシウム拮抗薬),フルコナゾール(深在性真菌治療薬)など)
(2)併用すると本剤の効果が弱まるおそれがある薬剤……強いまたは中程度のCYP3A誘導薬(カルバマゼピン(カルバマゼピン),リファンピシン(リファンピシン),エファビレンツ(エイズ治療薬(1))など),アジスロマイシン(マクロライド
(3)本剤との併用で作用が強まるおそれがある薬剤……ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム
(4)併用すると本剤の副作用が強まるおそれがある薬剤……P-gp阻害薬(シクロスポリン(シクロスポリン),タクロリムス水和物(タクロリムス水和物ほか),リファンピシン(リファンピシン)など)
(5)本剤との併用で副作用が強まるおそれがある薬剤……治療域の狭いP-gpの基質となる薬剤(ジゴキシン(ジギタリス製剤),エベロリムス(タクロリムス水和物ほか),シロリムス(リンパ脈管筋腫症治療薬)など)
(6)併用すると接種した生ワクチンの原病に基づく症状が現れることがある薬剤……生ワクチンまたは弱毒生ワクチン

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2024/04/26