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いむぶるびか

イムブルビカ

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

がんに使われる内服薬/分子標的治療薬

解説タイトル

ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬

一般名 解説

イブルチニブ
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

カプセル剤 / 140mg 1カプセル 10,409.50円

製薬会社 解説

ヤンセン

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

140mg 包装コード:ibr 140mg 本体コード:ibr 140mg

その他 解説

保険収載年:2016/5

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[イブルチニブの適応症]慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)/原発性マクログロブリン血症およびリンパ形質細胞リンパ腫/マントル細胞リンパ腫/造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド薬の投与で効果不十分な場合)/[チラブルチニブ塩酸塩の適応症]再発または難治性の中枢神経系原発リンパ腫/原発性マクログロブリン血症およびリンパ形質細胞リンパ腫/[アカラブルチニブの適応症]慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)

解説 解説

慢性リンパ性白血病,マントル細胞リンパ腫,中枢神経系原発リンパ腫,リンパ形質細胞リンパ腫およびそのうちの一つの原発性マクログロブリン血症は,リンパ球の中のB細胞が「がん化」して,血液中や骨髄で増える病気です。B細胞性腫瘍の発症,増殖にはB細胞受容体(BCR)からのシグナル伝達経路が関与しています。イブルチニブ,チラブルチニブ塩酸塩,アカラブルチニブは,このシグナル伝達に関与し,B細胞の活性化に貢献しているブルトン型チロシンキナーゼという酵素のシグナル伝達経路を遮断することによって抗腫瘍効果を発揮します。

使用上の注意

警告 解説

 本剤は,緊急時に十分に対応できる医療施設で,造血器悪性腫瘍の治療または造血幹細胞移植に対して十分な知識・経験をもつ医師のもとで,適切と判断される人にのみ使用されるべき薬剤です。また,治療開始に先立ち,医師からその有効性・危険性の十分な説明を受け,患者および家族が納得・同意したのち使用を開始しなければなりません。

基本的注意 解説

*イブルチニブ(イムブルビカ)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/中等度以上の肝機能障害/ケトコナゾール(経口薬:国内未発売),イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),クラリスロマイシン(マクロライド)の服用中/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……感染症を合併している人/重篤な骨髄機能低下/不整脈またはその前歴/軽度の肝機能障害
(3)飲食物……グレープフルーツジュースと併用すると本剤の血中濃度が上昇して副作用が増強されるおそれがあり,一方,セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品と併用すると本剤の血中濃度が低下して効果が弱まるおそれがあるので,服用しているときはこれらの食品を摂取しないでください。
(4)避妊……動物実験において胚致死作用,催奇形性が報告されています。妊娠する可能性がある女性は,本剤の服用中と服用終了後一定期間は適切な避妊を行ってください。
(5)その他……
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)重篤な出血(脳出血,消化管出血など)。(2)頭蓋内出血,嗜眠(しみん),不安定歩行,頭痛などを伴う白血球症。(3)重篤な感染症(肺炎,敗血症など)。B型肝炎ウイルス・結核・帯状疱疹などの再活性化。(4)進行性多巣性白質脳症(意識障害,認知障害,片麻痺,四肢麻痺,言語障害など)。(5)重篤な骨髄抑制(貧血,好中球減少症,血小板減少症など)。(6)重篤な不整脈(心房細動,心房粗動,心室性不整脈など)。(7)腫瘍崩壊症候群。(8)重篤な過敏症(アナフィラキシーなど)。(9)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)。(10)肝不全,肝機能障害。(11)間質性肺疾患(息切れ,呼吸困難,せき,発熱など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……上気道感染,皮膚感染,副鼻腔炎,尿路感染/基底細胞がん,扁平上皮がん,前立腺がん,悪性黒色腫,リンパ腫,骨髄異形成症候群/脱水,食欲減退/頭痛,浮動性めまい,末梢性ニューロパチー/霧視,眼乾燥,流涙増加,視力低下,結膜炎/鼻出血,呼吸困難,せき/下痢,悪心,口内炎,便秘,嘔吐,腹痛,消化不良,胃食道逆流性疾患/発疹,挫傷,点状出血,血管浮腫,じん麻疹,紅斑,かゆみ,脂肪織炎,爪破損,急性熱性好中球性皮膚症(Sweet症候群)/関節痛,筋骨格痛,筋痙縮(けいしゅく),関節障害/発熱,硬膜下血腫,疲労,無力症,末梢性浮腫/転倒
(2)検査などでわかる副作用……リンパ球増加症,白血球増加症,発熱性好中球減少症/高尿酸血症,低カリウム血症,低ナトリウム血症/高血圧

併用してはいけない薬 解説

ケトコナゾール(経口薬:国内未発売),イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),クラリスロマイシン(マクロライド)→本剤の血中濃度が上昇し,副作用が強まるおそれがあります。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると本剤の血中濃度が上昇し副作用が強まるおそれがある薬剤……CYP3A阻害作用をもつ薬剤(リトナビル含有製剤(エイズ治療薬(2)),コビシスタット含有製剤(エイズ治療薬(3)),アタザナビル(エイズ治療薬(2)),ダルナビル(エイズ治療薬(2)),ホスアンプレナビル(エイズ治療薬(2)),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬),ポサコナゾール(深在性真菌治療薬),フルコナゾール(深在性真菌治療薬),エリスロマイシン(マクロライド),シプロフロキサシン(ニューキノロン剤),ジルチアゼム(カルシウム拮抗薬),ベラパミル(カルシウム拮抗薬),アミオダロン(アミオダロン塩酸塩),アプレピタント(アプレピタント))
(2)併用すると本剤の血中濃度が低下し効果が弱まるおそれがある薬剤……CYP3A誘導作用をもつ薬剤(カルバマゼピン(カルバマゼピン),リファンピシン(リファンピシン),フェニトイン(フェニトイン))
(3)併用すると出血のおそれがある薬剤……抗凝固薬,抗血小板薬

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • D

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2024/04/26