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どねぺじるえんさんえん
ドネペジル塩酸塩
処方薬
種別
内服薬
大分類/中分類
その他の循環器系の薬/脳代謝賦活薬・認知症の薬
解説タイトル
認知症治療薬(1)(アセチルコリンエステラーゼ阻害薬)
剤形/保険薬価解説
錠剤 / 3mg 1錠 107.90円
錠剤 / 5mg 1錠 158.20円
製薬会社解説
ケミファ=日薬工
先発/ジェネリック解説
ジェネリック
分類解説
アルツハイマー型認知症用薬
規制解説
劇薬
使用量と回数解説
1日1回3mg(細粒剤は0.6g,ドライシロップ剤は0.3g)から開始し,1~2週間後に1日5mg(細粒剤は1g,ドライシロップ剤は0.5g)に増量する。高度のアルツハイマー型認知症,レビー小体型認知症:5mgで4週間以上経過後,10mgに増量。なお,症状により適宜減量する。
識別コード解説
5mg 包装コード:NC D 11 5 本体コード:NC D 11:5
3mg 包装コード:NC D 3 本体コード:NC D:3
その他解説
保険収載年:1999/11
「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。
※以下は同じ解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。
処方目的解説
[ガランタミン臭化水素酸塩の適応症]軽度および中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制
〈注意〉(1)本剤はアルツハイマー型認知症,レビー小体型認知症(ドネペジル塩酸塩のみ)と診断された人にのみ使用します。(2)本剤がアルツハイマー型認知症,レビー小体型認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていません。(3)アルツハイマー型認知症,レビー小体型認知症以外の認知症性疾患に対して本剤の有効性は未確認です。
解説解説
ガランタミン臭化水素酸塩は,アセチルコリンエステラーゼ阻害作用とニコチン性アセチルコリン受容体に対する増強作用(APL作用)をあわせもつのが特徴です。
効果がある認知症は,ドネペジル塩酸塩はアルツハイマー型とレビー小体型(アリセプトのみ),ガランタミン臭化水素酸塩はアルツハイマー型で,脳血管障害による認知症には処方されません。
また,ドネペジル塩酸塩とガランタミン臭化水素酸塩などのように,アセチルコリンエステラーゼ阻害作用をもつ薬剤同士は併用することができません。
使用上の注意
警告解説
基本的注意解説
(1)服用してはいけない場合……本剤の成分またはピペリジン誘導体に対するアレルギーの前歴
(2)慎重に服用すべき場合……洞不全症候群,心房内・房室接合部伝導障害などの心疾患/消化性潰瘍の前歴,非ステロイド系解熱鎮痛薬の服用中/気管支ぜんそくまたは閉塞性肺疾患の前歴/錐体外路障害(パーキンソン病,パーキンソン症候群など)
(3)服用法……アリセプトD,ドネペジル塩酸塩ODは,舌の上にのせて唾液に浸すと崩壊するため,水なしでも服用することが可能です。ただし,寝たままの状態では水なしで服用してはいけません。
(4)過量服用……本剤は医療従事者や家族などの管理のもとで服用する必要があります。過量に服用すると高度な吐きけ,嘔吐,よだれ,発汗,徐脈,低血圧,呼吸抑制,虚脱,けいれんなどのコリン系副作用をおこすことがあります。筋脱力の可能性もあり,呼吸筋の弛緩により死亡することもあるので,指示量以上は絶対に服用しないでください。
(5)悪性症候群……本剤の服用によって悪性症候群がおこることがあります。無動緘黙(かんもく)〈緘黙=無言症〉,強度の筋強剛, 嚥下(えんげ)困難, 頻脈, 血圧の変動, 発汗などが発現し,引き続いて発熱がみられたら, 服用を中止して体を冷やす, 水分を補給するなどして,ただちに処方医へ連絡してください。
(6)危険作業は中止……アルツハイマー型認知症,レビー小体型認知症では,自動車の運転などの機械操作能力が低下する可能性があります。また,本剤により意識障害,めまい,眠けなどが現れることがあるので,自動車の運転など危険を伴う機械の操作には従事しないよう十分に注意してください。
(7)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:原則として服用しない。やむを得ず服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた)
重大な副作用解説
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。
その他の副作用解説
(2)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……食欲不振,吐きけ,嘔吐,下痢,便秘,腹痛,よだれ,嚥下障害,便失禁/興奮,不穏,不眠,眠け,性欲亢進,多弁,躁(そう)状態,易怒性,幻覚,攻撃性,せん妄,妄想,抑うつ,悪夢,錯乱,無感情,多動/徘徊(はいかい),ふるえ,頭痛,めまい,昏迷/動悸/尿失禁,頻尿,尿閉/貧血/顔面潮紅,倦怠感,脱力感,発汗,胸痛,筋痛,転倒,むくみ,発熱
(3)検査などでわかる副作用……LDH・AST・ALT・γ-GTP・AL-P上昇/血圧上昇,血圧低下,心房細動,QT延長/BUN上昇/ヘマトクリット・白血球・血小板減少/CK上昇,総コレステロール・トリグリセリド・アミラーゼ・尿アミラーゼ上昇
併用してはいけない薬解説
注意して併用すべき薬
(2)併用すると本剤の作用を強める薬剤……イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),エリスロマイシン(マクロライド),キニジン硫酸塩水和物(キニジン硫酸塩水和物),ブロモクリプチンメシル酸塩(乳汁分泌異常症治療薬),イストラデフィリン(イストラデフィリン)
(3)併用すると本剤の作用を弱める薬剤……カルバマゼピン(カルバマゼピン),デキサメタゾン(副腎皮質ステロイド薬),フェニトイン(フェニトイン),フェノバルビタール(バルビツール酸誘導体),リファンピシン(リファンピシン)
(4)併用すると相互に作用が弱まる薬剤……中枢性抗コリン薬(抗コリン性パーキンソン症候群治療薬)(トリヘキシフェニジル塩酸塩,ピロヘプチン塩酸塩,マザチコール塩酸塩水和物,メチキセン塩酸塩,ビペリデン塩酸塩など),アトロピン系抗コリン薬(ブチルスコポラミン臭化物(鎮けい薬),アトロピン硫酸塩水和物(散瞳薬)など)
(5)併用すると消化性潰瘍をおこす可能性がある薬剤……非ステロイド系解熱鎮痛薬
海外評価解説
- 5.5点
プレグナンシー・カテゴリー解説
- C
- [ご利用上の注意]
- 薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。
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データ更新日:2018/02/09