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ぞりんざ

ゾリンザ

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

がんに使われる内服薬/その他の抗がん薬

解説タイトル

ボリノスタット

一般名 解説

ボリノスタット
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

カプセル剤 / 100mg 1カプセル 5,723.00円

製薬会社 解説

MSD=大鵬

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

100mg 包装コード:568 100mg 本体コード:568 100mg

その他 解説

保険収載年:2011/9

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

皮膚T細胞性リンパ腫

解説 解説

DNAに結合するタンパク質であるヒストンは遺伝子の転写に重要な役割を担い,そのヒストンのアセチル化と脱アセチル化のバランスの上に正常な細胞は機能しています。がん細胞ではそのバランスがくずれており,ヒストン脱アセチル化酵素の抑制が,がん抑制遺伝子などの転写活性を促進し,がん細胞の増殖を抑えると考えられています。ボリノスタットはこの作用を応用した抗がん薬として世界で最初のものです。
抗けいれん薬として広く使われているバルプロ酸にもヒストン脱アセチル化酵素阻害作用があることがわかっており,現在各種がんへの臨床試験が行われています。

使用上の注意

警告 解説

 本剤の使用にあたっては,緊急時に十分対応できる医療施設で,がん化学療法の治療に十分な知識・経験をもつ医師に,本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。

基本的注意 解説

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/重度の肝機能障害
(2)慎重に服用すべき場合……静脈血栓塞栓症またはその前歴/軽度・中等度の肝機能障害/糖尿病またはその疑いのある人/高齢者
(3)脱水症状……本剤を服用すると脱水症状が現れることがあります。服用前に,処方医に脱水の兆候や脱水を避けるための注意点を必ず教えてもらってください。また,服用中に脱水の原因となる過度の嘔吐や下痢などがおこった場合には,すぐに処方医に連絡します。
(4)定期検査……高血糖が現れることがあるので,服用開始前および開始後は定期的に血糖値の測定を行います。また,血小板減少,貧血,腎機能障害などが現れることがあるので,服用中は定期的に血液検査を行います。
(5)避妊……妊娠する可能性のある女性は,本剤の服用中は避妊をしてください。動物実験で胚・胎児にさまざまな障害の現れることが報告されています。
(6)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)肺塞栓症,深部静脈血栓症。(2)血小板減少症。(3)貧血。(4)脱水症状。(5)高血糖。(6)腎不全。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……憩室炎,レンサ球菌性菌血症/虚血性脳卒中,めまい,頭痛,錯感覚,嗜眠(しみん),失神/血管炎,動悸/喀血,呼吸困難,せき/嚥下(えんげ)障害,下痢,悪心,口内乾燥,嘔吐,便秘,腹痛,上腹部痛,胃食道逆流性疾患,胃腸出血/肝虚血/脱毛症,皮膚剥脱(はくだつ),多汗症/尿閉,血尿/腫瘍出血,霧視,難聴,無力症,倦怠感,筋痙縮(けいしゅく),味覚異常,疲労,悪寒,食欲不振,体重減少,味覚減退,発熱,胸痛,末梢性浮腫,冷感,血管神経性浮腫
(2)検査などでわかる副作用……溶血,好中球減少症,白血球減少症,リンパ球減少/低血圧,高血圧/高ビリルビン血症,ALT・AST増加/クレアチニン増加,タンパク尿/低ナトリウム血症,高マグネシウム血症,低カリウム血症/高トリグリセリド血症

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用するとプロトロンビン時間(PT)延長・INR上昇が現れることがある薬剤……クマリン系抗凝血薬(ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム))
(2)併用すると消化管出血,血小板減少,貧血などの副作用が強まることがある薬剤……バルプロ酸ナトリウム(バルプロ酸ナトリウム

海外評価 解説

  • 2点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • D

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2024年2月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2024/04/26