病気事典[家庭の医学]
かんらくせいじょうがくどうえん
乾酪性上顎洞炎
乾酪性上顎洞炎について解説します。
執筆者:
日本医科大学多摩永山病院耳鼻咽喉科准教授 野中 学
どんな病気か
上顎洞内に乾酪性物質(チーズ様)が充満した上顎洞の炎症で、副鼻腔真菌症(ふくびくうしんきんしょう)のなかで、上顎洞に真菌による感染が起きる場合を乾酪性上顎洞炎といいます。副鼻腔真菌症と同様にアスペルギルスなどの真菌が原因です。
症状の現れ方
副鼻腔真菌症と同様で、左右どちらかの鼻から膿性または粘性の鼻汁(びじゅう)が出てきて、悪臭を伴います。上顎洞に限られた真菌症で、頬部痛(きょうぶつう)、頬部腫脹(しゅちょう)、眼痛、歯痛などを伴うことがあります。
治療の方法
まず上顎洞の洗浄を行います。これで治る場合もありますが、効果が不十分な場合には手術を行います。一般に内視鏡下に鼻内から副鼻腔の真菌塊を取り除き、病的粘膜の清掃を行うことで治ります。
関連項目
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