病気事典[家庭の医学]

鼻がおかしい

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鼻に起こる異常

鼻に起こる症状には、鼻みず、鼻づまり、鼻血、鼻の痛み、嗅覚異常などがあります。これらのなかで、とくに注意したいのは鼻血です。鼻以外の血液や循環器系などの病気でも出現することがあるからです。

鼻に起こる異常から考えられる主な病気

主な症状と、付随する症状から、疑われる病気を調べることができます。
病気名を選択すると、その病気の解説へ遷移します。

症状 疑われる病気名
鼻づまり いびき、睡眠障害 睡眠時無呼吸症候群 鼻中隔弯曲症
難聴 アデノイド増殖症
鼻みず 慢性鼻炎
くしゃみ 眼のかゆみ アレルギー性鼻炎
咽頭痛などかぜ様症状 急性鼻炎
嗅覚障害、頭痛 慢性副鼻腔炎 鼻茸
悪臭のある鼻みず 鼻・頬・眼の内側・おでこ・頭の痛み 急性副鼻腔炎
歯・頬の痛み 歯性上顎洞炎 乾酪性上顎洞炎
鼻出血 頬部のはれ、鼻みず・鼻汁、歯痛、開口障害 上顎洞がん
鼻づまり、少量から次第に多量の鼻出血 鼻咽腔血管線維腫
出血傾向 急性白血病 小児急性白血病 慢性骨髄性白血病 骨髄線維症 骨髄異形成症候群 血友病 特発性血小板減少性紫斑病 播種性血管内凝固症候群
その他 高血圧 、アスピリンなど薬剤の服用
鼻の入口付近のはれ、痛み、発赤、うみの排出 鼻せつ
[ご利用上の注意]
一般的な医学知識の情報を提供するもので、皆様の症状に関する個別の診断を行うものではありません。気になる症状のある方は、医療機関にご相談ください。

鼻に起こる異常

鼻の病気の症状といえば、まず鼻みず(鼻汁)、鼻づまりがあげられます。専門的には、鼻みず(鼻汁)のことを「鼻漏(びろう)」、鼻づまりのことを「鼻閉(びへい)」といいます。

鼻みず、鼻づまりがある時、鼻を強くかまないようにしましょう。強くかむと圧力の逃げ場がなくなり、細菌などを鼻とつながっている中耳や副鼻腔に押し込んで炎症を起こしてしまうので注意しましょう。

鼻出血(鼻血)に注意

鼻の粘膜には毛細血管が密集しているため出血しやすく、のぼせたり、鼻を強くかんだり、もちろん鼻の病気でも起こりますが、気をつけたいのは鼻以外の病気で起こる場合です。

まず白血病や紫斑病など血液の病気。なぜ鼻出血があるかといえば、これらの病気の主要な症状に出血傾向があるためです。出血傾向とは血液成分の異常により出血し、簡単にはとまらない状態のことで、紫斑(皮膚や粘膜にできる出血斑)や鼻・歯肉・関節内・筋肉内の出血、血尿、月経過多などの形で現れます。

成人の鼻血で最も多い原因は高血圧です。高血圧は、脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞など命に関わる病気の大きな危険因子ですので、血圧のコントロールが大切です。

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