病気事典[家庭の医学]
きんぞくたいしゃいじょうしょう
金属代謝異常症
金属代謝異常症について解説します。
執筆者:
大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学講師
岡野善行
どんな病気か
銅の輸送に関与する蛋白(たんぱく)(ATP7B)の障害によって、肝臓、腎臓、脳、角膜(かくまく)などに銅が蓄積することで発症します。
症状の現れ方
小児期には肝機能障害で気づかれることが多く、進行すると黄疸(おうだん)が現れ、肝硬変(かんこうへん)となります。思春期以降では不随意(ふずいい)運動、振戦(しんせん)(震え)、構音障害(こうおんしょうがい)、知能障害などの神経症状が現れ、角膜への色素沈着もみられます。
治療の方法
銅キレート薬や亜鉛製剤の内服と銅制限食による食事療法を行います。早期に治療を開始すれば、予後は良好とされています。
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