病気事典[家庭の医学]
あすぴりんかびんしょう
アスピリン過敏症
アスピリン過敏症について解説します。
執筆者:
横浜市立大学附属病院皮膚科教授
相原道子
どんな病気か
アスピリンはアセチルサリチル酸という解熱鎮痛薬です。アスピリン過敏症とはアスピリンやその他の酸性解熱鎮痛薬を服用することで、気管支喘息(ぜんそく)、鼻炎、じんま疹などの症状が出ることをいいます。アスピリン過敏症は成人に多くみられ、女性は男性の1・5倍といわれています。
症状の現れ方
気管支喘息、鼻炎、じんま疹のすべてを起こす場合と、喘息だけ、あるいはじんま疹だけを起こす場合があります。喘息のある人では激しい発作を起こし、これをアスピリン喘息といいます。鼻茸(はなたけ)(鼻の粘膜にできる腫瘍)や慢性副鼻腔炎(ふくびくうえん)を合併している人に多くみられます。症状が進行するとアナフィラキシー様の症状がみられます。
病気に気づいたらどうする
アスピリンなどの解熱鎮痛薬を服用しないことです。発熱時など、どうしても薬が必要な時は、酸性解熱鎮痛薬以外の薬剤(アセトアミノフェン、塩基性解熱鎮痛薬など)を医師から処方してもらうとよいでしょう。
なお、色素や防腐剤などの食品添加物でも症状が出ることがあるので、注意を要します(表4)。
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情報提供元 :
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