病気事典[家庭の医学]
じせつ(きゅうせいかのうせいげんきょくせいがいじえん)
耳せつ(急性化膿性限局性外耳炎)
耳せつ(急性化膿性限局性外耳炎)について解説します。
執筆者:
名古屋市立大学医学部耳鼻咽喉科病院准教授
中山明峰
どんな病気か
外耳道は外側3分の1は軟骨部で、内側3分の2は骨部です。軟骨部は皮下組織が厚く、毛包(もうほう)(毛根を包む細胞)、皮脂腺や汗腺など、分泌を行う組織が数多くあります。これらの組織が感染を起こすと、せつ(うみの塊)をつくります。つまり、にきびやおできと同じものが外耳道内にできるのです。
原因は何か
耳かきや爪などの外部からの刺激による感染がほとんどで、夏季に多くみられます。細菌検査を行うとブドウ球菌が頻繁に認められます。複数のせつをつくり、何度も症状を繰り返す場合は、糖尿病などの全身疾患が隠れていることがあります。
症状の現れ方
一般的な外耳道炎に比べるとかなりの激痛を訴えます。その痛みが頭痛として頭部にまで広がることもしばしばあります。多くの場合は外耳道の入口にできますが、外耳道の内側にできた場合はさらに痛みが強くなります。
- 耳の病気を小分類から探す
耳の病気を読んだ人によく読まれている記事
耳の病気でよく読まれている解説
情報提供元 :
(C)株式会社 法研
|
執筆者一覧
掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。