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さいらむざてんてきじょうちゅうえき

サイラムザ点滴静注液

注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

がんに使われる注射薬/分子標的治療薬

解説タイトル

ラムシルマブ(遺伝子組み換え)

一般名 解説

ラムシルマブ(遺伝子組み換え)
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 100mg10mL 1瓶 76,659.00円
注射用剤 / 500mg50mL 1瓶 362,032.00円

製薬会社 解説

イーライリリー

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

ヒト型抗VEGFR-2モノクローナル抗体

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

その他 解説

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

治癒切除不能な進行・再発の胃がん/治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん/切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん/がん化学療法後に増悪した血清AFP値が400ng/mL以上の切除不能な肝細胞がん

解説 解説

本剤は,血管内皮増殖因子受容体 2(VEGFR-2a)に対するヒト型抗VEGFR-2モノクローナル抗体(遺伝子組み換えヒト免疫グロブリンG1)で,胃がん治療における初の血管新生阻害薬です。本剤は,ヒト VEGFR-2 に特異的かつ高い親和性で結合し,がん細胞に血管新生シグナルを送るのを防ぐことで細胞の増殖を抑制します。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤は,緊急時に十分に対応できる医療施設で,がん化学療法に十分な知識・経験をもつ医師のもとで,適切と判断される人にのみ使用されるべき薬剤です。また,治療開始に先立ち,医師からその有効性・危険性の十分な説明を受け,患者および家族が納得・同意したのち使用を開始しなければなりません。
(2)心筋梗塞,脳血管障害などの重い動脈血栓塞栓症が現れ,死亡に至る例が報告されています。観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。重度の動脈血栓塞栓症が現れた人は,本剤を再投与してはいけません。
(3)重度の消化管出血が現れ,死亡に至る例が報告されています。観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。重度の出血が現れた人は,本剤を再投与してはいけません。
(4)消化管穿孔(せんこう)が現れ,死亡に至る例が報告されています。観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。消化管穿孔が現れた人は,本剤を再投与してはいけません。

基本的注意 解説

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対する重いアレルギーの前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に使用すべき場合……血栓塞栓症またはその前歴/高血圧症/消化管など腹腔内の炎症の合併/出血素因や凝固系異常のある人/消化管出血などの出血が認められている人/胸部における腫瘍の主要血管への浸潤や腫瘍内空洞化を認める人/喀血の前歴/大きな手術の術創が治癒していない人/重度の肝障害(重度の肝硬変,肝性脳症を伴う肝硬変,肝硬変による著明な腹水,肝腎症候群)/高齢者
(3)Infusion reaction……注射や点滴を行った後,24時間以内に多く現れる症状などをInfusion reaction(注入反応,点滴反応)といいます。本剤では,アナフィラキシー,悪寒,潮紅,低血圧,呼吸困難,気管支けいれんなどのInfusion reactionが現れることがあります。
(4)避妊……妊娠可能な年齢の女性は,使用期間中および使用終了後一定期間は適切な避妊を行ってください。動物実験で胚死亡,流産,催奇形性などが報告されています。
(5)その他……
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)動脈血栓塞栓症(心筋梗塞,脳血管障害など),静脈血栓塞栓症(肺塞栓症など)。(2)Infusion reaction(アナフィラキシー,悪寒,潮紅,低血圧,呼吸困難,気管支けいれんなど)。(3)消化管穿孔。(4)出血(消化管出血,肺出血など)。(5)好中球減少症,白血球減少症,発熱性好中球減少症。(6)うっ血性心不全。(7)創傷治癒障害。(8)瘻(ろう)孔。(9)可逆性後白質脳症症候群(けいれん,頭痛,錯乱,視覚障害など)。(10)ネフローゼ症候群,タンパク尿。(11)間質性肺疾患。(12)肝不全,肝障害,肝性脳症。(13)感染症(肺炎,尿路感染,敗血症など)。(14)血栓性微小血管症(破砕赤血球を伴う貧血,血小板減少,腎機能障害など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[単独投与時]
(1)おこることがある副作用……腹痛,下痢,腸閉塞/発声障害/発疹,皮膚乾燥/頭痛,末梢性浮腫,粘膜の炎症,血管腫
(2)検査などでわかる副作用……血小板減少症/高血圧/低ナトリウム血症,低アルブミン血症,低カリウム血症

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると出血が現れるおそれがある薬剤……抗凝固薬,ヘパリン,ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • C

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2024年2月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2024/04/26