病気事典[家庭の医学]
へるぱんぎーな
ヘルパンギーナ<子どもの病気>
ヘルパンギーナ<子どもの病気>について解説します。
執筆者:
藤田保健衛生大学小児科学教授
浅野喜造
どんな病気か
夏かぜ疾患のひとつで、熱とともに口腔粘膜に水疱(すいほう)、潰瘍ができ、痛みのため飲んだり食べたりすることが普段より落ちる病気です。夏季(主に4~10月ころ)に多く、幼児を中心に流行します。
原因は何か
主にコクサッキーA群ウイルスによります。ポリオウイルスやエコーウイルスと同じグループで、これらをまとめてエンテロウイルス、腸管ウイルスとも呼びます。
症状の現れ方
経口、経気道感染でウイルスが侵入し、3~6日の潜伏期ののち、急に高い熱が出て発病します。熱は1~4日続き、口蓋弓(こうがいきゅう)、軟口蓋(なんこうがい)、口蓋垂(こうがいすい)に小さな水疱ができ、破れると1~4㎜程度の潰瘍をつくります。これらは4~6日で治りますが、この間、痛みを伴うことが多く、食欲不振や不機嫌になり、よだれが出ます。
高熱が続いたり、機嫌が極めて悪くなったり、何かいつもとかなり違うような時には、無菌性髄膜炎(むきんせいずいまくえん)を合併していることもあるので注意が必要です。
病気に気づいたらどうする
すぐに小児科医の診察を受けてください。口のなかが痛くて食べることや飲むことが難しくなります。とくに高熱や飲むことができなくなるため、脱水症に注意してください。刺激の少ない、固くない物、たとえばヨーグルトやアイスクリームなどを与えてください。
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情報提供元 :
(C)株式会社 法研
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