病気事典[家庭の医学]
とっぱつせいほっしんしょう
突発性発疹症
突発性発疹症について解説します。
執筆者:
藤田保健衛生大学小児科学教授
浅野喜造
原因は何か
ヒトヘルペスウイルス6(HHV6)という水痘(すいとう)と同じグループのウイルスが原因です。季節的流行はなく、生後6カ月から1歳までに発症のピークがみられます。感染経路はHHV6抗体陽性の成人(おそらく母親と父親)の唾液中のウイルスによる水平感染が考えられています。潜伏期は約10日です。
症状の現れ方
図48に臨床経過を示します。突然、39・0℃以上の高熱が出て3~4日前後持続し、解熱とともに発疹(麻疹様、風疹様)が顔面、胴体を中心に現れます。発疹は四肢末梢に広がり、1~2日で消えます。熱のある時期には下痢、咳(せき)、眼瞼(がんけん)(まぶた)が浮腫(ふしゅ)状(むくんだよう)になることなどもあります。高い熱のわりに、患児の機嫌はそれほど悪くならないことも特徴です。発熱期に大泉門膨隆(だいせんもんぼうりゅう)やけいれんを生じることもあります。
病気に気づいたらどうする
生後初めての高熱のため、母親の驚き、心配は大きいようですが、予後の悪い病気ではないので、それほど心配はありません。水分補給は大切です。
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情報提供元 :
(C)株式会社 法研
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