病気事典[家庭の医学]
けるすすとくそう
ケルスス禿瘡
ケルスス禿瘡について解説します。
執筆者:
済生会川口総合病院皮膚科部長
加藤卓朗
症状の現れ方
頭部に複数の膿疱(のうほう)が集まり、全体として腫瘤(しゅりゅう)状に盛り上がるようになります。濃汁が付着し、発赤腫脹(ほっせきしゅちょう)して髪の毛の多くは抜けています。
検査と診断
頭部白癬と同じく、KOH溶液やズームブルーを用いた毛の直接鏡検(顕微鏡での検査)で行います。皮膚の一部をとって調べる生検をして病理組織学的に診断することもあります。白癬菌を使ってつくった抗原の皮内反応(トリコフィチン反応)も参考になります。
病気に気づいたらどうする
ケルスス禿瘡になると、治ったあとも脱毛が残ることがあるので、早期治療が必要です。また、頭の皮膚病に安易にステロイド薬を使わないことも重要です。
情報提供元 :
(C)株式会社 法研
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