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内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

がんに使われる内服薬/分子標的治療薬

解説タイトル

MET遺伝子変異陽性がん治療薬

一般名 解説

テポチニブ塩酸塩水和物
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 250mg 1錠 14,399.00円

製薬会社 解説

メルクバイオファーマ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

チロシンキナーゼ阻害薬(MET阻害薬)

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

その他 解説

保険収載年:2020/5

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん

解説 解説

世界における肺がんの約85%は非小細胞肺がんで,そのうちMET(間葉上皮転換因子)遺伝子エクソン14スキッピング変異と呼ばれる変異が陽性の人は約3%と報告されています。テポチニブ塩酸塩水和物およびカプマチニブ塩酸塩水和物は,受容体型チロシンキナーゼ(細胞表面受容体)であるMETに対する阻害作用を有する低分子化合物で,METのリン酸化を阻害し,シグナル伝達を阻害することにより,がん細胞の増殖を抑制します。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤は,緊急時に十分対応できる医療施設で,がん化学療法に十分な知識・経験をもつ医師のもと,本剤の使用が適切と判断される人にのみ使用されるべき薬剤です。また,治療開始に先立ち,患者または家族は医師からその有効性,危険性について十分な説明を受け,納得・同意したのち使用を開始しなければなりません。
(2)本剤の服用により間質性肺疾患が現れ,死亡に至った症例が報告されています。息切れ,呼吸困難,せき,発熱などの初期症状が認められた場合には服用を中止し,直ちに処方医に連絡してください。

基本的注意 解説

*両剤の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴
(2)慎重に服用すべき場合……間質性肺疾患またはその前歴/[テポチニブ塩酸塩水和物]重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)
(3)定期検査……間質性肺疾患,肝機能障害,腎機能障害が現れることがあるので,本剤の服用開始前および服用期間中は定期的に胸部画像検査,肝機能検査,腎機能検査などを行います。
(4)避妊……妊娠可能な女性は,服用期間中および服用終了後一定期間は適切な避妊を行ってください。パートナーが妊娠しているまたは妊娠する可能性のある男性は,服用中および服用終了後一定期間はバリア法(コンドーム)を用いて避妊してください。精液を介して胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)間質性肺疾患,肺臓炎,急性呼吸不全など。(2)体液貯留(末梢性浮腫,低アルブミン血症,胸水など)。(3)肝機能障害。(4)腎機能障害(血中クレアチニン増加,腎不全,急性腎障害など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[テポチニブ塩酸塩水和物]
(1)おこることがある副作用……無力症,疲労,粘膜炎症/悪心,下痢,上部腹痛,便秘,嘔吐,腹痛,胃食道逆流性疾患/食欲減退/体重増加,体重減少/脱毛症,発疹,そう痒症,ざ瘡様皮膚炎,皮膚乾燥,紅斑,斑状丘疹状皮疹/呼吸困難,鼻漏/味覚異常,末梢性ニューロパチー,浮動性めまい,錯感覚/流涙増加/毛包炎
(2)検査などでわかる副作用……低ナトリウム血症/アミラーゼ増加,リパーゼ増加,総タンパク減少,心電図QT延長/血小板減少症

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

[テポチニブ塩酸塩水和物]
(1)本剤との併用で副作用が強まるおそれがある薬剤……P-gpの基質となる薬剤(ダビガトラン(ダビガトラン),ジゴキシン(ジギタリス製剤),フェキソフェナジン塩酸塩(フェキソフェナジン塩酸塩ほか)など)
[カプマチニブ塩酸塩水和物]
(1)併用すると本剤の有効性が弱まるおそれがある薬剤……強力なまたは中等度のCYP3A誘導薬(リファンピシン(リファンピシン),カルバマゼピン(カルバマゼピン),エファビレンツ(エイズ治療薬(1))など),胃内pHを上昇させる薬剤(プロトンポンプ阻害薬(プロトンポンプ阻害薬):ラベプラゾールナトリウム,ランソプラゾール,オメプラゾールなど)
(2)併用すると本剤の副作用が強まるおそれがある薬剤……強力なCYP3A阻害薬(イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),リトナビル(エイズ治療薬(2)),クラリスロマイシン(マクロライド)など)
(3)本剤との併用で副作用が強まるおそれがある薬剤……CYP1A2の基質となる薬剤(テオフィリン(テオフィリン),チザニジン塩酸塩(チザニジン塩酸塩),ピルフェニドン(特発性肺線維症治療薬(1))など),P-gpの基質となる薬剤(ジゴキシン(ジギタリス製剤),フェンタニルクエン酸塩(がん疼痛治療薬(4)),タクロリムス水和物(タクロリムス水和物ほか)など),BCRPの基質となる薬剤(ロスバスタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬),アトルバスタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬),メトトレキサート(メトトレキサート)(メトトレキサート)など)

海外評価 解説

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プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2024/04/26