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げふぃちにぶ

ゲフィチニブ

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

がんに使われる内服薬/分子標的治療薬

解説タイトル

EGFR遺伝子変異陽性がん治療薬

一般名 解説

ゲフィチニブ
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 250mg 1錠 1,650.40円

製薬会社 解説

高田=ヤクルト

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

EGFRチロシンキナーゼ阻害薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

250mg 本体コード:YA 828:ゲフィチニブ

その他 解説

保険収載年:2002/8

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[エルロチニブ塩酸塩を除く製剤の適応症]EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん
[エルロチニブ塩酸塩の適応症]切除不能な再発・進行性で,がん化学療法施行後に増悪した非小細胞肺がん/EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な再発・進行性で,がん化学療法未治療の非小細胞肺がん/[25mg・100mgのみ]治癒切除不能な膵がん
[オシメルチニブメシル酸塩のみの適応症]EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんにおける術後補助療法

解説 解説

このグループの薬剤は非小細胞肺がんに対する治療薬で,がん細胞の増殖に関与するEGFR(上皮成長因子受容体)のチロシンキナーゼという酵素を選択的に阻害することで改善を図ります。EGFRをつくるためのEGFR遺伝子に変異がおこっている人に使用します。ゲフィチニブ,エルロチニブ塩酸塩を第一世代薬,アファチニブマレイン酸塩,ダコミチニブ水和物を第二世代薬,オシメルチニブメシル酸塩を第三世代薬と位置づけることができます。オシメルチニブメシル酸塩のみは,化学療法における術後補助療法も承認されています。
なお,エルロチニブ塩酸塩は,治癒切除不能な膵がんも適応となっています。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤は,緊急時に十分に対応できる医療施設で,がん化学療法に十分な知識・経験をもつ医師のもと,本療法が適切と判断される人にのみ使用されるべき薬剤です。また,治療に先立ち,医師からその有効性,危険性(特に間質性肺疾患の初期症状,服用中の注意事項,死亡に至った症例があることなど)の十分な説明を受け,患者および家族が納得・同意したのち使用を開始しなければなりません。
(2)本剤の服用により間質性肺疾患が現れ,死亡に至った症例が報告されています。初期症状(呼吸困難,せき,発熱など)の確認および定期的な胸部画像検査の実施など,観察を十分に行うことが必要です。

基本的注意 解説

*アファチニブマレイン酸塩(ジオトリフ)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴
(2)慎重に服用すべき場合……間質性肺疾患またはその前歴/重い肝機能障害/重い腎機能障害/心不全症状のある人またはその前歴/左室駆出率が低下している人/高齢者
(3)避妊……本剤を服用すると胎児に影響を及ぼす危険性があります。妊娠可能な女性は服用開始後から確実な避妊を行い,もし妊娠した場合もしくはその疑いがある場合は直ちに処方医へ連絡します。
(4)セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品……一緒に摂取すると本剤の作用が弱まる可能性があるので,本剤の服用中は摂取しないでください。
(5)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)間質性肺疾患(間質性肺炎,肺浸潤,肺臓炎,急性呼吸窮迫症候群,アレルギー性胞隔炎など)。(2)重い下痢。(3)重い皮膚障害(発疹,ざ瘡(にきび)など)。(4)肝機能障害,肝不全。(5)重い心障害(左室駆出率低下,心不全など)。(6)中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),多形紅斑などの重い水疱性・剥脱(はくだつ)性の皮膚障害。(7)消化管潰瘍,消化管出血。(8)急性膵炎。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……全身性発疹・斑状丘疹性および紅斑性皮疹,爪囲炎,皮膚乾燥,ざ瘡(にきび),そう痒症,爪の障害,手掌・足底発赤知覚不全症候群,皮膚剥脱,皮膚亀裂,ざ瘡様皮膚炎,ひび・あかぎれ,過角化,嵌入爪(かんにゅうそう),色素沈着障害,皮膚色素過剰,皮膚潰瘍,脱毛症,多毛症,膿痂疹,脂漏性皮膚炎,紅斑,後天性魚鱗癬/筋痙縮(けいしゅく),背部痛,筋力低下,肋骨痛,肩痛,筋肉痛,シェーグレン症候群,開口障害/味覚異常,頭痛,感覚鈍麻,ふるえ,末梢性感覚ニューロパチー/結膜炎,角膜炎,眼乾燥,眼脂,白内障,眼瞼炎,睫毛(しょうもう)乱生,硝子体剥離,結膜出血,角膜びらん,後天性涙腺炎,眼痛,眼瞼障害,虹彩毛様体炎,網膜変性,霧視/耳鳴り/不眠症,不安,激越/下痢,口内炎,悪心,口唇炎,嘔吐,舌炎,歯肉炎,口唇症,口内乾燥,胃炎,腹部膨満,上腹部痛,腹痛,消化不良,肛門周囲痛,肛門の炎症,痔核,口唇乾燥,口唇腫脹,食道炎,腹部不快感,心窩部(しんかぶ)不快感,腸炎,小腸炎,大腸炎,肛門周囲炎,便秘/萎縮性外陰腟炎/食欲減退,脱水/上室性期外収縮/ほてり,血栓症/鼻出血,鼻の炎症,発声障害,鼻漏,しゃっくり,口腔咽頭不快感,鼻閉,鼻乾燥,口腔咽頭痛,湿ったせき/腎機能障害,排尿困難,血尿/膀胱炎,蜂巣炎,毛包炎,感染症(皮膚,尿路,鼻,咽頭,気管支,耳,爪),真菌感染症(皮膚,足部),帯状疱疹,鼓膜炎/疲労,粘膜の炎症,発熱,倦怠感,浮腫,末梢性浮腫,粘膜乾燥,粘膜障害,胸部不快感,悪寒,顔面浮腫,炎症/体重減少/挫傷,創し開(手術後に傷が開く)
(2)検査などでわかる副作用……低カリウム血症,高尿酸血症,低ナトリウム血症/高血圧,低血圧/タンパク尿,尿中血陽性/ウイルス感染,敗血症/白血球減少症,リンパ球減少症,好中球減少症,好酸球増加症,貧血,鉄欠乏性貧血/肝機能検査値異常(AST・ALT上昇など),血中クレアチニン増加,総タンパク減少,尿中白血球陽性,CK上昇,血中ビリルビン増加,血中乳酸脱水素酵素増加,血中尿素増加,血中アルブミン減少,アミラーゼ増加,トロポニンT増加,血中アルカリホスファターゼ増加,CK-MB上昇,心電図T波逆転

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると本剤の作用が強まることがある薬剤……P-糖蛋白阻害薬(リトナビル(エイズ治療薬(2)),イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),ベラパミル塩酸塩(カルシウム拮抗薬)など)
(2)併用すると本剤の作用が弱まることがある薬剤……P-糖蛋白誘導薬(リファンピシン(リファンピシン),カルバマゼピン(カルバマゼピン)など)

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • D

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27