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かぺしたびん

カペシタビン

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

がんに使われる内服薬/代謝拮抗薬

解説タイトル

カペシタビンほか

一般名 解説

カペシタビン
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 300mg 1錠 69.20円

製薬会社 解説

ダイト=ヤクルト

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

フルオロウラシル系薬剤

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

300mg 包装コード:YA 829 本体コード:カペシタビン 300 ヤクルト

その他 解説

保険収載年:2003/6

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[カペシタビンの適応症]手術不能または再発乳がん/結腸がん・直腸がん/胃がん/[ドキシフルリジンの適応症]胃がん,結腸・直腸がん,乳がん,子宮頸がん,膀胱がん

解説 解説

カペシタビンは日本で開発された製剤で,体内でフルオロウラシルに変換されて効果を発揮します。FDA(アメリカ食品医薬品局)が承認した最初の経口フッ化ピリミジン系の抗がん薬です。ドキシフルリジンも同様の薬剤です。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤を含むがん化学療法は,緊急時に十分対応できる医療施設において,がん化学療法に十分な知識・経験をもつ医師に,本療法の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。
(2)本剤とテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(テガフール配合剤)を併用すると,重い血液障害などがおこることがあるので併用してはいけません。
(3)本剤とワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム)を併用すると,血液凝固能検査値異常,出血がおこり,死亡に至った例もあるので,定期的に血液凝固能検査を受ける必要があります。

基本的注意 解説

*カペシタビン(ゼローダ)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分またはフルオロウラシルに対するアレルギーの前歴/テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤の服用中または服用中止後7日以内/重い腎機能障害/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……腎機能障害(重篤な場合を除く)/冠動脈疾患の前歴/骨髄機能抑制/消化管潰瘍または出血/高齢者
(3)感染症,出血傾向……服用によって,感染症,出血傾向の発現または悪化がおこりやすくなるので,状態に十分注意してください。
(4)定期的に検査……骨髄機能抑制などの重い副作用がおこることがあるので,定期的に血液,肝機能,腎機能などの検査を受ける必要があります。
(5)性腺への影響……小児および生殖可能な年齢の人が服用すると,性腺に影響がでることがあります。処方医とよく相談してください。
(6)避妊……妊娠可能な年齢の女性およびパートナーが妊娠する可能性のある男性は,服用期間中および服用終了後一定期間は適切な避妊を行ってください。動物実験で胚致死作用や催奇形作用が報告されています。
(7)その他……
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)激しい下痢,脱水症状。(2)手足症候群(手のひら・足底に湿性落屑(らくせつ),皮膚潰瘍,水疱,疼痛,知覚不全,有痛性紅斑,腫脹など)。(3)心障害(心筋梗塞,狭心症,律動異常,心停止,心不全,突然死,心電図異常(心房性不整脈,心房細動,心室性期外収縮)など)。(4)肝機能検査値異常,黄疸を伴う肝機能障害,肝不全。(5)腎機能検査値異常を伴う腎機能障害。(6)骨髄機能抑制(汎血球減少,顆粒球減少,易感染症,敗血症など),感染症,敗血症。(7)口内炎(粘膜炎,粘膜潰瘍,口腔内潰瘍など)。(8)間質性肺炎(初期症状:せき,息切れ,呼吸困難,発熱など)。(9)重い腸炎(出血性腸炎,虚血性腸炎,壊死性腸炎など)。(10)重篤な精神神経系障害(白質脳症など)。(11)血栓塞栓症(深部静脈血栓症,脳梗塞,肺塞栓症など)。(12)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)。(13)溶血性貧血。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[単剤療法の場合]
(1)おこることがある副作用……不眠症,うつ病,錯感覚,味覚異常,頭痛,浮動性めまい/消化不良,鼓腸,食道炎,十二指腸炎,胃腸出血,胃炎,口内乾燥,軟便,口渇,胃不快感,悪心,食欲不振,嘔吐,便秘,腹痛,上腹部痛,口唇炎/胸痛,下肢浮腫,心筋症,心筋虚血,頻脈/呼吸困難,せき/爪の異常(爪甲離床症,脆弱爪,爪変色,爪ジストロフィーなど),紅斑性皮疹,皮膚亀裂,光線過敏,放射線照射リコール症候群,皮膚乾燥,剥脱(はくだつ)性皮膚炎,皮膚落屑,かゆみ,皮膚炎,色素沈着障害,発疹,脱毛症/眼障害(結膜炎,角膜炎,眼刺激など),流涙増加/無力症,脱力,四肢痛,胸痛,筋痛,倦怠感,体重減少,発熱,鼻咽頭炎,体重増加,疲労,背部痛,関節痛
(2)検査などでわかる副作用……貧血,赤血球減少,白血球減少,リンパ球減少,ヘモグロビン減少,ヘマトクリット減少,血小板減少,単球増加,プロトロンビン時間延長,好中球減少/肝機能異常,血中クレアチニン増加,血中ビリルビン増加,AST・LDH・ALT・AL-P増加,尿沈渣陽性,タンパク尿,BUN増加,尿中ブドウ糖陽性/電解質異常,高トリグリセリド血症,血中ブドウ糖増加,血中アルブミン減少,血圧上昇

併用してはいけない薬 解説

テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(テガフール配合剤)→重い血液障害,下痢・口内炎などの消化管障害などがおこることがあります。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると血液凝固能検査値異常,出血がおこることがある薬剤……ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム
(2)本剤との併用で血中濃度が上昇する薬剤……フェニトイン(フェニトイン
(3)本剤との併用で副作用が強まるおそれがある薬剤……トリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合剤(トリフルリジン

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • D

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2024/04/26