お薬検索

かぷれるさ

カプレルサ

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

がんに使われる内服薬/分子標的治療薬

解説タイトル

バンデタニブ

一般名 解説

バンデタニブ
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 100mg 1錠 7,902.20円

製薬会社 解説

サノフィ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

チロシンキナーゼ阻害薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

100mg 包装コード:Z 100 本体コード:Z 100

その他 解説

保険収載年:2015/11

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

根治切除不能な甲状腺髄様がん

解説 解説

本剤は,腫瘍血管新生,腫瘍増殖などに関わる各種受容体チロシンキナーゼ(VEGFR-2,EGFR,RET)を標的とするマルチキナーゼ阻害薬です。チロシンキナーゼは,甲状腺がんの発病および病勢の進行において重要なシグナル伝達経路にあることから,これらの活性を阻害することで抗腫瘍効果を発揮します。レンバチニブ(レンバチニブ)と同様,希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けています。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤は,緊急時に十分に対応できる医療施設で,がん化学療法に十分な知識・経験をもつ医師のもとで,適切と判断される人にのみ使用されるべき薬剤です。また,治療開始に先立ち,医師からその有効性・危険性の十分な説明を受け,患者および家族が納得・同意したのち使用を開始しなければなりません。
(2)本剤の服用により間質性肺疾患が現れ,死亡に至った症例が報告されています。息切れ,呼吸困難,せき,疲労などの初期症状が認められた場合には服用を中止し,直ちに処方医に連絡してください。
(3)QT間隔延長が現れることがあるので,定期的な心電図検査,電解質検査が必要です。また,QT間隔延長をおこすことが知られている薬剤と併用する場合には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用します。

基本的注意 解説

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/先天性QT延長症候群/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……間質性肺疾患またはその前歴/QT間隔延長のおそれまたはその前歴/心不全症状のある人またはその前歴/高血圧症/腎機能障害/高齢者
(3)定期的検査……本剤の服用中は,胸部画像検査,心電図検査,眼検査,電解質検査(カリウム,マグネシウム,カルシウムなど),肝機能検査,血圧測定,血清カルシウム濃度の測定,甲状腺刺激ホルモン濃度の測定などを定期的に行います。
(4)セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品……一緒に摂取すると本剤の血中濃度が低下し,作用が弱まる可能性があるので,摂取しないでください。
(5)危険作業に注意……疲労,霧視などが現れることがあるので,自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事する際には十分に注意してください。
(6)避妊……妊娠可能な女性は,適切な避妊を行ってください。動物実験(ラット)で胎児死亡,胎児発育遅延,心血管系の奇形などが報告されています。
(7)その他……
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)間質性肺疾患(間質性肺炎,肺臓炎,肺線維症,急性呼吸窮迫症候群など)。(2)QT間隔延長,心室性不整脈。(3)頻脈性不整脈(心房細動,頻脈など),心不全などの心障害。(4)重度の下痢。(5)中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),多形紅斑。(6)重度の皮膚障害(光線過敏反応,発疹,皮膚潰瘍など)。(7)高血圧,血圧上昇,高血圧クリーゼなど。(8)可逆性後白質脳症症候群(けいれん,頭痛,視覚障害,錯乱,皮質盲など)。(9)腎障害(腎不全,蛋白尿など)。(10)低カルシウム血症。(11)肝障害(ALT増加,AST増加,血中ビリルビン増加など)。(12)出血(鼻出血,血尿,くも膜下出血など)。(13)消化管穿孔(せんこう)(小腸穿孔など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……皮膚症状(発疹,にきび,皮膚乾燥,皮膚炎,かゆみなど),手掌・足底発赤知覚不全症候群,脱毛症,爪の障害,長睫毛(しょうもう)症,擦過傷,メラノサイト性母斑,毛髪成長異常,毛質異常,多汗症,寝汗/下痢,悪心,食欲減退,消化不良,嘔吐,腹痛,便秘,嚥下(えんげ)障害,口内炎,口内乾燥,膵炎,腹部膨満,唾液欠乏,放屁,胃腸音異常/せき,呼吸困難,発声障害,鼻乾燥/無力症,関節炎,筋骨格系胸痛,筋痙縮(けいしゅく),筋力低下/甲状腺機能低下症/頭痛,睡眠障害(不眠症,嗜眠(しみん)など),うつ病,味覚異常,聴力低下,ニューロパチー,めまい,錯感覚,振戦,神経過敏,注意力障害,不安,性欲減退,口の感覚鈍麻,知覚過敏,感覚鈍麻/角膜混濁,結膜炎,眼乾燥,視力障害,霧視/眼の障害,眼瞼浮腫,緑内障,羞明(しゅうめい),光視症,マイボーム腺機能不全/疲労,体重減少,脱水,体重増加,疼痛,ほてり,潮紅,全身健康状態低下,尿意切迫,発熱,浮腫,虚血性脳血管障害,狭心症,治癒不良,粘膜の炎症,意識消失,頻尿,末梢冷感
(2)検査などでわかる副作用……ヘモグロビン増加,リンパ球減少症,貧血/低カリウム血症,低マグネシウム血症,低ナトリウム血症

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用するとQT間隔延長をおこす,または悪化させるおそれがある薬剤……抗不整脈薬(キニジン硫酸塩水和物(キニジン硫酸塩水和物),プロカインアミド塩酸塩(プロカインアミド塩酸塩),ジソピラミド(ピリジンメタノール系抗不整脈薬)など),QT間隔延長をおこすおそれがある他の薬剤(オンダンセトロン塩酸塩水和物(セロトニン拮抗型制吐薬),クラリスロマイシン(マクロライド),ハロペリドール(ブチロフェノン系薬剤)など)
(2)併用すると本剤の作用が弱まるおそれがある薬剤……CYP3A誘導剤(フェニトイン(フェニトイン),カルバマゼピン(カルバマゼピン),リファンピシン(リファンピシン),バルビツール酸系薬剤(バルビツール酸誘導体)など)
(3)本剤との併用で作用が強まるおそれがある薬剤……OCT2の基質となる薬剤(メトホルミン塩酸塩(糖尿病治療薬(ビグアナイド系))など),P-糖蛋白の基質となる薬剤(ジゴキシン(ジギタリス製剤),アリスキレンフマル酸塩(直接的レニン阻害薬),フェキソフェナジン塩酸塩(フェキソフェナジン塩酸塩ほか),サキサグリプチン水和物(選択的ジペプチジルペプチターゼ(DPP)-4阻害薬),シタグリプチンリン酸塩水和物(選択的ジペプチジルペプチターゼ(DPP)-4阻害薬)など)

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • D

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2024年2月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2024/04/26