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ふぇんたにるちゅうしゃえき

フェンタニル注射液

注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

がんに使われる注射薬/がんに使われるその他の薬剤

解説タイトル

フェンタニルクエン酸塩

一般名 解説

フェンタニルクエン酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 0.005%2mL 1管 261.00円
注射用剤 / 0.005%5mL 1管 588.00円

製薬会社 解説

第一三共プロファーマ=第一三共

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

オピオイド鎮痛薬(医療用麻薬)

規制 解説

劇薬,麻薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

その他 解説

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

全身麻酔,全身麻酔時の鎮痛/局所麻酔時の鎮痛の補助/激しい疼痛(術後疼痛,がん性疼痛など)の鎮痛

解説 解説

強い鎮痛効果をもつ合成麻薬です。ひどい痛みを伴うがんに使用されるほか,全身麻酔や局所麻酔における鎮痛に使われます。投与方法には静脈内投与,硬膜外投与,くも膜下投与があり,静脈注射では投与後すぐに鎮痛作用が現れ,30~45分効果が持続します。

使用上の注意

警告 解説

 本剤の硬膜外・くも膜下への投与は,これらの投与法に習熟した医師のみによって,投与が適切と判断される人についてのみ実施されなければなりません。

基本的注意 解説

*フェンタニルクエン酸塩(フェンタニル注射液)の添付文書による

(1)使用してはいけない場合……[静脈内投与・硬膜外投与・くも膜下投与の場合]筋弛緩薬が使えない人/本剤の成分に対するアレルギーの前歴/呼吸抑制(頭部外傷,脳腫瘍などによる昏睡状態)をおこしやすい人/けいれん発作の前歴/ぜんそく/ナルメフェン塩酸塩水和物(飲酒量低減薬)の服用中または服用中止後1週間以内/[硬膜外投与・くも膜下投与の場合]注射部位またはその周辺に炎症のある人/敗血症/[くも膜下投与の場合]中枢神経系疾患(髄膜炎,灰白脊髄炎,脊髄癆(ろう)など)/脊髄・脊椎に結核・脊椎炎・転移性腫瘍などの活動性疾患がある人
(2)慎重に使用すべき場合……[静脈内投与・硬膜外投与・くも膜下投与の場合]重い高血圧,心血管系に著しい障害(心弁膜症など)のある人/呼吸器障害/モノアミン酸化酵素阻害薬(選択的MAO-B阻害薬)(モノアミン酸化酵素の働き)の服用中/肝機能障害/腎機能障害/poor risk(危険性が高い)状態/不整脈/薬物依存の前歴/低出生体重児,新生児,乳児,高齢者/[硬膜外投与・くも膜下投与の場合]血液凝固障害または抗凝血薬の使用中/脊柱に著明な変形のある人/[静脈内投与の場合]肥満/[硬膜外投与の場合]中枢神経系疾患(髄膜炎,灰白脊髄炎,脊髄癆など)/脊髄・脊椎に結核,脊椎炎および転移性腫瘍などの活動性疾患のある人
(3)依存性……本剤の連用により薬物依存が生じることがあるので,処方医の指示を守って使用してください。
(4)危険作業は中止……本剤の影響が完全に消失するまで,高所作業や自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(5)その他……
・妊婦での安全性:未確立。有益と判断されたときのみ使用。
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)薬物依存。(2)呼吸抑制,無呼吸。(3)血圧降下。(4)ショック,アナフィラキシー(血圧低下,じん麻疹など)。(5)不整脈,期外収縮,心停止。(6)興奮,筋強直,筋強直による換気困難。(7)チアノーゼ。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)処方医に連絡すべき副作用……アレルギー症状(じん麻疹,かゆみ,発疹,紅斑)
(2)おこることがある副作用……頻脈,徐脈/頭痛,ふるえ,錐体外路(すいたいがいろ)症状,精神症状,不眠,後睡眠(けいれん後の睡眠),気分の動揺,めまい,四肢のふるえ,視力障害,多幸症,うわ言,傾眠,しびれ/悪心・嘔吐,発汗,咽頭痛,喀痰排出増加,喀痰排出困難,体温降下・悪寒,四肢冷感,喘鳴(ぜんめい),しゃっくり,口渇,嗄声(させい)(しわがれ声),発熱,尿閉,せき
(3)術後,体を動かしたり体位を変えるときには注意する副作用……起立性低血圧
(4)検査などでわかる副作用……血圧上昇

併用してはいけない薬 解説

ナルメフェン塩酸塩水和物(飲酒量低減薬)→本剤の離脱症状が現れることがあります。また,本剤の効果が弱まることがあります。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると中枢神経抑制作用が強まることがある薬剤・薬物……中枢神経系抑制薬(フェノチアジン系薬剤(フェノチアジン系薬剤),ベンゾジアゼピン系薬剤(ベンゾジアゼピン系催眠薬)(ベンゾジアゼピン系安定薬),バルビツール酸系薬剤(バルビツール酸誘導体)など),全身麻酔薬,モノアミン酸化酵素阻害薬(選択的MAO-B阻害薬)(モノアミン酸化酵素の働き),三環系抗うつ薬(三環系抗うつ薬),鎮静抗ヒスタミン薬,オピオイド薬/アルコール
(2)併用するとセロトニン症候群が現れるおそれがある薬剤……セロトニン作用薬(選択的セロトニン再取り込み阻害薬(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)(SSRI),セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)(SNRI),モノアミン酸化酵素阻害薬(選択的MAO-B阻害薬)(モノアミン酸化酵素の働き)など)→不安,焦燥,興奮,錯乱,発熱,発汗,頻脈,ふるえ,ミオクローヌスなど
(3)併用すると呼吸抑制などの副作用が現れるおそれがある薬剤……CYP3A4阻害作用のある薬剤(リトナビル(エイズ治療薬(2)),フルコナゾール(深在性真菌治療薬),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬)など)
(4)併用すると本剤の治療効果が弱まるおそれがある薬剤……CYP3A4誘導作用のある薬剤(リファンピシン(リファンピシン),カルバマゼピン(カルバマゼピン),フェノバルビタール(バルビツール酸誘導体),フェニトイン(フェニトイン)など)

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2023/09/27