病気事典[家庭の医学]

かんせんかんじゃかいについて

乾癬患者会について

乾癬患者会についてについて解説します。

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乾癬患者会についての解説(コラム)

 乾癬患者会は、患者同士の「みんなで悩みを話しあえる場ができたら」の声から、1992年1月、50名の患者・家族の手によって、札幌市において始まりました。現在は北海道のほかに、山形、宮城、福島、茨城、群馬、栃木、東京地区、愛知、北陸、三重、大阪、大分の各県・地方で13の患者会が発足しています(高知と徳島は準備中、2009年10月末現在)。

 病を得た時、とかく人は孤独に陥りやすいものです。共感とともに愛情を示す他人は、家族と限られた友人にすぎず、社会は無関心か冷淡であると感じることでしょう。病友を得ることは、孤独からの解放、病気に対する前向きな姿勢、正しい情報の共有など計り知れない相乗効果を生みだします。病友がさらに拡大したものが患者会であることはいうまでもなく、乾癬患者会に参加した多くの人たちから、「乾癬に悩んでいる仲間がこんなにいるとは知らなかった。仲間の存在から大いに勇気づけられた」の声が聞かれます。

 この乾癬患者会は、患者自身が運営するボランティア組織であり、医師は相談医として助言する立場にとどまっています。乾癬の原因が明らかとなり、治癒の道が開ける時が来るまで、乾癬とともに生きる人たちの苦しみが少しでも楽になるよう、病院の医療現場とは異なった無償の心での活動も大切であり、重要と考えられます。(全国の乾癬患者会の案内はhttp://derma.med.osaka-u.ac.jp/pso/alljp/から)

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