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内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

がんに使われる内服薬/その他の抗がん薬

解説タイトル

EZH阻害薬

一般名 解説

タゼメトスタット臭化水素酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 200mg 1錠 3,004.00円

製薬会社 解説

エーザイ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

EZH2阻害薬・EZH1/2阻害薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

200mg 本体コード:EZM 200

その他 解説

保険収載年:2021/8

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[タゼメトスタット臭化水素酸塩の適応症]再発または難治性のEZH2遺伝子変異陽性の濾胞性リンパ腫(標準的な治療が困難な場合に限る)/[バレメトスタットトシル酸塩の適応症]再発または難治性の成人T細胞白血病リンパ腫

解説 解説

EZH(エピジェネティックモジュレーター)1およびEZH2は,がんの悪性形質・幹細胞性の維持に重要な役割を果たしている酵素で,多くの血液がんで発現しています。タゼメトスタット臭化水素酸塩は濾胞性リンパ腫に発現しているEZH2を選択的に阻害し(EZH2阻害薬),バレメトスタットトシル酸塩は成人T細胞白血病リンパ腫に発現しているEZH1およびEZH2を選択的に阻害する(EZH1/2阻害薬)ことで,がん細胞の増殖を抑制します。
タゼメトスタット臭化水素酸塩による治療は,少なくとも2つの標準的な治療が無効または治療後に再発した人が対象で,事前に検査によってEZH2遺伝子変異陽性が確認された人に使用します。

使用上の注意

警告 解説

本剤は,緊急時に十分対応できる医療施設で,造血器悪性腫瘍の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもと,本剤の使用が適切と判断される人にのみ使用されるべき薬剤です。また,治療開始に先立ち,患者または家族は医師からその有効性,危険性について十分な説明を受け,納得・同意したのち使用を開始しなければなりません。

基本的注意 解説

*両剤の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴
(2)慎重に服用すべき場合……[タゼメトスタット臭化水素酸塩]中等度以上の肝機能障害
(3)グレープフルーツジュース……[タゼメトスタット臭化水素酸塩]併用すると本剤の血中濃度が上昇し,本剤の副作用が強まるおそれがあるので,本剤と一緒に飲まないようにします。
(4)避妊……妊娠可能な女性は,本剤の服用中および服用終了後一定期間は適切な避妊を行ってください。[バレメトスタットトシル酸塩]パートナーが妊娠しているまたは妊娠する可能性のある男性は,服用中と最終服用後一定期間はバリア法(コンドーム)による避妊を行ってください。精液を介して胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)その他……
・妊婦での安全性:[タゼメトスタット臭化水素酸塩]服用しないことが望ましい。[バレメトスタットトシル酸塩]有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)骨髄抑制(血小板減少,好中球減少,白血球減少,リンパ球減少,貧血など)。(2)感染症(肺炎,ニューモシスチス肺炎,異型肺炎,肺感染など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……悪心,下痢,口内炎,腹痛,嘔吐,便秘,腹部不快感,口内乾燥,鼓腸,心窩部不快感/倦怠感,疲労,筋痙縮(けいしゅく),筋肉痛,浮腫,転倒,四肢痛,出血,疼痛,発熱,非心臓性胸痛,ほてり,末梢冷感/味覚異常,頭痛,めまい,記憶障害,不眠症,異常な夢,一過性全健忘,嗅覚錯誤,錯乱状態,嗜眠(しみん),ふるえ,認知障害,末梢性ニューロパチー/食欲減退/せき,上気道の炎症,ぜんそく,肺塞栓症,発声障害/脱毛症,皮疹,爪の障害,皮膚乾燥,光線過敏症,紅斑,かゆみ,粘膜乾燥,毛髪成長異常/体重減少,外陰腟乾燥,失神寸前の状態,寝汗,歯の障害,夜間頻尿
(2)検査などでわかる副作用……アミラーゼ増加/低リン酸血症,血中クレアチンホスホキナーゼ増加,高カリウム血症,高トリグリセリド血症/血中クレアチニン増加/QT延長/ALT増加,AST増加,トランスアミナーゼ上昇/血中免疫グロブリンG減少,大赤血球症,低γグロブリン血症

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

[タゼメトスタット臭化水素酸塩]
(1)併用すると本剤の血中濃度が上昇し本剤の副作用が強まるおそれがある薬剤(可能なかぎり併用しないこと)……CYP3A阻害薬(フルコナゾール(深在性真菌治療薬),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬),クラリスロマイシン(マクロライド)など)
(2)本剤と併用すると血中濃度が低下し効果が弱まるおそれがある薬剤……CYP3Aの基質となる薬剤(ミダゾラム(ミダゾラム),経口避妊薬(低用量ピル)(エチニルエストラジオールなど),トリアゾラム(ベンゾジアゼピン系催眠薬)など)
(3)本剤と併用すると血中濃度が上昇し副作用が強まるおそれがある薬剤……CYP2C8の基質となる薬剤(レパグリニド(速効型食後血糖降下薬),モンテルカスト(ロイコトリエン拮抗薬),ピオグリタゾン(ピオグリタゾン塩酸塩)など)
[バレメトスタットトシル酸塩]
(1)併用すると本剤の副作用が強まるおそれがある薬剤……強いCYP3A阻害作用およびP-gp阻害作用を有する薬剤(イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),クラリスロマイシン(マクロライド),リトナビル(エイズ治療薬(2))など),強いCYP3A阻害薬(ポサコナゾール(深在性真菌治療薬),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬)など),P-gp阻害薬(ベラパミル塩酸塩(カルシウム拮抗薬),カルベジロール(ベーター・ブロッカー(適応症が狭心症と高血圧のもの))など),中程度のCYP3A阻害薬(フルコナゾール(深在性真菌治療薬),エリスロマイシン(マクロライド),ジルチアゼム塩酸塩(カルシウム拮抗薬)など)
(2)併用すると本剤の有効性が弱まるおそれがある薬剤……強いまたは中程度のCYP3A誘導薬(リファンピシン(リファンピシン),フェニトイン(フェニトイン),エファビレンツ(エイズ治療薬(1))など)
(3)本剤との併用で副作用が強まるおそれがある薬剤……P-gpの基質となる薬剤(ダビガトラン(ダビガトラン),ジゴキシン(ジギタリス製剤),フェキソフェナジン塩酸塩(フェキソフェナジン塩酸塩ほか)など)

海外評価 解説

  • 2点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2024/04/26