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ぺめとれきせどてんてきじょうちゅうよう

ペメトレキセド点滴静注用

注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

がんに使われる注射薬/代謝拮抗薬

解説タイトル

葉酸代謝拮抗薬(2)

一般名 解説

ペメトレキセドナトリウム
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 100mg 1瓶 11,346.00円
注射用剤 / 500mg 1瓶 47,552.00円

製薬会社 解説

高田=ヤクルト

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

葉酸代謝拮抗薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

その他 解説

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

悪性胸膜中皮腫,切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん

解説 解説

がん細胞が増殖するには葉酸という物質が必要です。食物から摂取された葉酸は腸管から吸収されていくつかの代謝を受けますが,本剤はこの代謝経路に必要不可欠な複数の葉酸代謝酵素を阻害することで抗がん作用を示します。
重篤な副作用の予防のため,必ず葉酸とビタミンB12を併用します。また,原因のほとんどがアスベスト(石綿)とされる悪性胸膜中皮腫に使用する場合はシスプラチン(白金錯体抗がん薬)と併用します。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤は,緊急時に十分に措置できる医療施設で,がん化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで,適切と判断される人にのみ使用されるべき薬剤です。また,医師よりその有効性・危険性の十分な説明を受け,患者本人(もしくは家族)が納得・同意できなければ治療に入っていくべきではありません。
(2)重篤な副作用を軽減するため,必ず葉酸およびビタミンB12を併用します。
(3)重度の腎障害患者で本剤が原因と考えられる死亡が報告されています。
(4)多量の胸水・腹水は適宜排出します。
(5)間質性肺炎に注意すること。

基本的注意 解説

*ペメトレキセドナトリウム(アリムタ注射用)の添付文書による

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対する重いアレルギーの前歴/高度な骨髄抑制のある人/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に使用すべき場合……骨髄抑制のある人/間質性肺炎・肺線維症の人またはその前歴/胸水・腹水のある人/腎機能障害/肝機能障害/高齢者
(3)性腺への影響……生殖可能な年齢の人が使用すると,性腺に影響がでることがあります。処方医とよく相談してください。
(4)頻回に検査……骨髄機能抑制などの重い副作用がおこることがあるので,頻回に血液,肝機能,腎機能などの検査を受ける必要があります。
(5)その他……
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)骨髄抑制(白血球減少,好中球減少,ヘモグロビン減少,リンパ球減少,血小板減少,貧血,発熱性好中球減少,汎血球減少症)。(2)間質性肺炎。(3)重い下痢。(4)脱水。(5)腎不全。(6)感染症(敗血症,肺炎など)。(7)ショック,アナフィラキシー(呼吸困難,喘鳴(ぜんめい),血圧低下,発疹,発赤,かゆみなど)。(8)中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……発疹,かゆみ,色素沈着,脱毛症,多形紅斑,じん麻疹/頭痛,めまい,感覚神経障害,味覚異常,感覚鈍麻,不眠症,傾眠,運動神経障害/めやに,流涙増加,眼球乾燥,結膜炎/心のう液貯留,動悸,不整脈/ほてり,潮紅/しゃっくり,せき,咽喉頭疼痛,鼻漏,呼吸困難,胸水,低酸素症/食欲不振,悪心,嘔吐,大腸炎,便秘,下痢,口内炎・咽頭粘膜炎,消化不良,口唇炎,胃部不快感,腹痛,胃炎/倦怠感,発熱,疲労,体重減少,熱感,むくみ,関節痛,感冒様症状,顔面浮腫,眼瞼浮腫,悪寒,鼻出血,肺炎,胸痛,アレルギー反応・過敏症
(2)検査などでわかる副作用……血糖値上昇,尿糖陽性/AST・ALT・LDH・AL-P・ビリルビン・γ-GTP上昇,尿中ウロビリン陽性/アルブミン低下,電解質異常,尿潜血陽性,蛋白尿,総蛋白減少,BUN上昇,総蛋白増加/CRP上昇,放射線照射リコール反応,溶血性貧血,白血球・好中球・血小板・単球増多/血圧上昇

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると本剤の血中濃度が増加し,副作用が増強するおそれがある薬剤……非ステロイド性解熱鎮痛薬(イブプロフェン(アリールプロピオン酸系NSAID)など),プロベネシド(プロベネシド),ペニシリン(グラム陽性菌用ペニシリン)(広域感性ペニシリン)など
(2)併用すると相互に骨髄機能抑制などの副作用が増強するおそれがある薬剤……他の抗がん薬

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2024/04/26