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れみとろてんてきじょうちゅうよう

レミトロ点滴静注用

注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

がんに使われる注射薬/インターフェロン・インターロイキン製剤

解説タイトル

デニロイキン ジフチトクス(遺伝子組み換え)

一般名 解説

デニロイキン ジフチトクス(遺伝子組み換え)
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 300μg 1瓶 85,601.00円

製薬会社 解説

エーザイ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

抗悪性腫瘍薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

その他 解説

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫,再発または難治性の皮膚T細胞性リンパ腫

解説 解説

本剤は遺伝子組み換え融合タンパク質で,ヒトインターロイキン‒2(IL‒2)の全配列(IL‒2ドメイン)と,ジフテリア毒素(DT)の部分アミノ酸配列(DTドメイン)がつながった構造をしています。本剤は,IL‒2ドメインにより腫瘍細胞の細胞膜上に発現するIL‒2受容体と特異的に結合し,細胞内に取り込まれた後にDTドメインが切断され,遊離したDTのN末端断片(酵素活性部位)が蛋白合成を阻害し,細胞死を誘導することで抗腫瘍効果を示すと考えられています。現在のところ,悪性リンパ腫のうちの非ホジキンリンパ腫のうちの,再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫と皮膚T細胞性リンパ腫が適応となっています。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤は,緊急時に十分対応できる医療施設で,がん化学療法に十分な知識・経験をもつ医師のもと,本剤の使用が適切と判断される人にのみ使用されるべき薬剤です。また,治療開始に先立ち,患者または家族は医師からその有効性,危険性について十分な説明を受け,納得・同意したのち使用を開始しなければなりません。
(2)毛細血管漏出症候群が現れ,死亡に至った症例が報告されています。投与開始前および投与期間中は定期的に血清アルブミン値,血圧,脈拍,体重の測定を行うなど,患者の状態を十分に観察すること。
(3)失明を含む重い視力障害や色覚異常が現れ,回復しなかった症例も報告されています。眼科医との連携のもとで使用し,投与開始前および投与期間中は定期的に眼科検査を実施し,患者の状態を十分に観察すること。

基本的注意 解説

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴
(2)慎重に使用すべき場合……重い骨髄機能低下
(3)造精機能の低下……生殖可能な年齢の男性が使用する場合,造精機能が低下する可能性があります。動物実験で,雄性生殖器(精巣,精巣上体,前立腺,精のうおよび凝固腺)における広範なリンパ球の浸潤,萎縮性変化などが報告されています。
(4)避妊……妊娠可能な女性は,投与期間中および投与終了後一定期間は適切な避妊を行ってください。
(5)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ使用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)毛細血管漏出症候群(低血圧,浮腫,低アルブミン血症,体重増加,肺水腫,胸水,腹水,血液濃縮など)。(2)横紋筋融解症。(3)視力障害(失明,霧視,視野欠損など),色覚異常。(4)肝機能障害。(5)骨髄抑制(リンパ球減少,血小板減少,貧血,白血球減少,好中球減少など)。(6)重い感染症(肺炎,サイトメガロウイルス性脈絡網膜炎など)。(7)Infusion reaction(発熱,悪寒,悪心,呼吸困難など)。(8)虚血性心疾患,不整脈,心不全。(9)重度の皮膚障害(中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚潰瘍など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……便秘,悪心,嘔吐,口腔咽頭痛,下痢,口内炎,腹部不快感,腹水,大腸炎,消化不良/発熱,浮腫,疲労・倦怠感/味覚異常,不眠症,意識障害,末梢性ニューロパチー,頭痛/アレルギー性結膜炎/食欲減退,脱水/腫瘍崩壊症候群/筋肉痛/上気道の炎症/発疹,剥脱(はくだつ)性皮膚炎,皮膚びらん,皮膚亀裂/腎機能障害/徐脈,心拡大/体重増加,疼痛,体重減少
(2)検査などでわかる副作用……白血球増加,リンパ球増加/リパーゼ増加,アミラーゼ増加/低アルブミン血症,高トリグリセリド血症,高尿酸血症,血中コレステロール増加,低ナトリウム血症,血中尿素増加,低カルシウム血症,低カリウム血症,低リン酸血症,BNP増加,脂質異常症/タンパク尿,血中クレアチニン増加/低血圧,心電図QT延長/LDH増加,CRP増加,CPK増加,サイトメガロウイルス検査陽性

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説

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  • C

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2024年2月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2024/04/26