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注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

がんに使われる注射薬/分子標的治療薬

解説タイトル

アレムツズマブ(遺伝子組み換え)

一般名 解説

アレムツズマブ(遺伝子組み換え)
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 30mg1mL 1瓶 90,907.00円

製薬会社 解説

サノフィ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

ヒト化抗CD52モノクローナル抗体

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

その他 解説

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

再発または難治性の慢性リンパ性白血病/同種造血幹細胞移植の前治療

解説 解説

本剤は,慢性リンパ性白血病細胞やリンパ球の細胞表面上に発現する糖タンパク質CD52抗原を標的とするヒト化モノクローナル抗体です。慢性リンパ性白血病の人のリンパ球やその他の免疫細胞上のCD52に結合し,細胞傷害作用を介して細胞溶解を引きおこし,抗腫瘍効果を発揮します。
また,本剤は同種造血幹細胞移植の前治療も適応で,同種造血幹細胞移植の最大の障害である移植片拒絶や移植片対宿主病の発症を抑制することが期待されます。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤による治療は,緊急時に十分に対応きる医療施設で,造血器悪性腫瘍の治療または造血幹細胞移植に対して十分な知識と経験をもつ医師に,本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。
(2)本剤の投与により,低血圧,悪寒,発熱,呼吸困難,発疹,気管支けいれんなどのinfusion reactionが現れ,死亡に至った症例も報告されています。重度のinfusion reactionが認められた場合は直ちに本剤の投与を中止します。
(3)本剤の投与により,末梢血リンパ球が減少し,治療終了後も持続することなどの免疫抑制作用のため,細菌,ウイルス,真菌,寄生虫による感染症が生じる,または悪化する可能性があります。また,重い感染症により死亡に至った症例が報告されています。本剤投与に先立って感染症対策を講じるとともに,異常が認められた場合には適切な処置を行います。

基本的注意 解説

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分またはマウスタンパク質由来製品に対するアレルギー,またはアナフィラキシー反応の前歴/重い感染症の合併/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に使用すべき場合……心機能障害またはその前歴/アントラサイクリン系薬剤(アントラサイクリン系抗生物質)などの心毒性をもつ薬剤による前治療歴/降圧薬による治療を行っている人/重い骨髄機能低下/感染症の合併/肝炎ウイルス,結核,ヒト免疫不全ウイルスの感染またはその前歴/高齢者
(3)Infusion reaction……注射や点滴を行った後,24時間以内に多く現れる症状などをInfusion reaction(注入反応,点滴反応)といいます。本剤では,低血圧,悪寒,発熱,呼吸困難,発疹,気管支けいれんなどが約97%の人に現れています。
(4)避妊……妊娠する可能性がある人およびパートナーは,本剤使用中および使用終了後一定期間は適切な方法で避妊してください。動物実験において,受胎能の低下および胚・胎児毒性などが認められています。
(5)危険作業に注意……本剤を投与すると錯乱,傾眠が現れることがあるので,自動車の運転など危険を伴う機械を操作する際には十分注意してください。
(6)その他……
・授乳婦での安全性:使用するときは,投与中および最終投与後一定期間は授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)重い血球減少(顆粒球減少症,無顆粒球症,単球減少,汎血球減少,好中球減少,白血球減少,血小板減少,貧血,骨髄機能不全)。(2)Infusion reaction(低血圧,悪寒,発熱,呼吸困難,発疹,気管支けいれんなど)。(3)細菌・真菌・ウイルス・原虫による感染症の発現または再活性化。(4)免疫障害(自己免疫性溶血性貧血,自己免疫性血小板減少症,自己免疫性肝炎,再生不良性貧血,ギラン・バレー症候群,慢性炎症性脱髄性多発神経炎,輸血後移植片対宿主病,甲状腺機能低下症,甲状腺機能亢進症,糸球体腎炎など)。(5)腫瘍崩壊症候群。(6)心障害(うっ血性心不全,心筋症,駆出率低下など)。(7)重い出血(頭蓋内出血,胃腸出血,粘膜出血,舌出血など)。(8)進行性多巣性白質脳症(PML:意識障害,認知障害,片麻痺,四肢麻痺,言語障害など)。(9)B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎または肝炎の増悪による肝不全。(10)頭頸部動脈解離(頸動脈,椎骨動脈など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……肺炎,尿路感染,気管支炎,上気道感染,膿瘍,副鼻腔炎,鼻咽頭炎,感染,喉頭炎,鼻炎,咽頭炎,気管支肺炎/びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫,偽リンパ腫/発熱性好中球減少症,紫斑,歯肉出血,播種性血管内凝固,溶血性貧血,リンパ節症/食欲減退,脱水,口渇,糖尿病/不安,うつ病,傾眠,錯乱状態,不眠症,人格変化,離人症,思考異常,勃起不全,神経過敏/頭痛,浮動性めまい,ふるえ,錯感覚,感覚鈍麻,歩行障害,運動過多,味覚消失,ジストニー,知覚過敏,末梢性ニューロパチー,味覚異常/眼部腫脹,眼内炎,結膜炎/頻脈,心房細動,上室性頻脈,徐脈,動悸,洞性頻脈,洞性徐脈,狭心症,上室性不整脈,上室性期外収縮/潮紅,血管けいれん,末梢性虚血,ほてり/喀血,せき,喘鳴,鼻出血,咽喉絞扼感,胸水,呼吸音異常,鼻漏,口腔咽頭不快感,上気道の炎症,しゃっくり,上気道性喘鳴,呼吸障害,発声障害/嘔吐,悪心,下痢,口内炎,腹痛,消化不良,便秘,口腔内潰瘍形成,舌潰瘍,歯肉炎,口内乾燥,腹部膨満,胃炎,腹部不快感,おくび,イレウス,口腔内不快感/かゆみ,じん麻疹,発疹,多汗症,寝汗,皮膚障害,紅斑性皮疹,皮下出血,紅斑,水疱性皮膚炎,斑状丘疹状皮疹,アレルギー性皮膚炎,そう痒性皮疹,斑状皮疹/筋肉痛,背部痛,四肢痛,関節痛,筋緊張,骨痛,筋痙縮(けいしゅく),筋骨格痛,筋骨格系胸痛/尿失禁,血尿,尿量減少,多尿,腎機能障害,排尿困難/悪寒,発熱,疲労,胸痛,インフルエンザ様疾患,無力症,倦怠感,疼痛,末梢性浮腫,胸部不快感,冷感,熱感,急性肺水腫,浮腫,注射部位の血腫・紅斑・浮腫,注入部位反応,注入部位の皮膚炎・疼痛,体温上昇,口腔浮腫,粘膜の炎症,粘膜潰瘍,限局性浮腫/体重減少,体重増加/回転性めまい,耳鳴り,難聴
(2)検査などでわかる副作用……リンパ球減少症/低カルシウム血症,低アルブミン血症,低ナトリウム血症,低カリウム血症,高血糖/低血圧,高血圧,起立性低血圧/サイトメガロウイルス検査陽性,総タンパク減少,LDH・AST・AL-P・ALT増加,血中ビリルビン増加,ハプトグロビン減少,肝機能検査異常,血中アルブミン減少,血液学的検査異常,心電図異常,高ビリルビン血症

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)本剤との併用で効果が弱まるおそれがある薬剤……不活化ワクチン
(2)本剤との併用で感染症を誘発する危険性がある薬剤……免疫抑制薬
(3)併用すると一過性の血圧下降が現れることがある薬剤……降圧薬
(4)併用に気をつけるべき薬剤……生ワクチン,弱毒生ワクチン→接種した生ワクチンの原病に基づく症状が発現する場合があります。

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • C

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2024年2月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2024/04/26