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いだまいしんじょうちゅうよう
イダマイシン静注用
注射薬
※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。
処方目的 解説
[ドキソルビシン塩酸塩の適応症]〈ドキシル注以外の薬剤〉(A)通常療法:(1)次の疾患の自覚的・他覚的症状の緩解→悪性リンパ腫,肺がん,消化器がん(胃がん,胆のう・胆管がん,膵がん,肝がん,結腸がん,直腸がんなど),乳がん,膀胱腫瘍,骨肉腫。(2)次の疾患に対する他の抗がん薬との併用療法→乳がん(手術可能例の術前・術後化学療法),子宮体がん(術後化学療法,転移・再発時化学療法),悪性骨・軟部腫瘍,悪性骨腫瘍,多発性骨髄腫,小児悪性固形腫瘍(ユーイング肉腫ファミリー腫瘍,横紋筋肉腫,神経芽腫,網膜芽腫,肝芽腫,腎芽腫など)。(B)M-VAC療法→尿路上皮がん/〈ドキシル注の適応症〉がん化学療法後に憎悪した卵巣がん,エイズ関連カポジ肉腫
[エピルビシン塩酸塩](1)次の疾患の自覚的・他覚的症状の緩解→急性白血病,悪性リンパ腫,乳がん,卵巣がん,胃がん,肝がん,尿路上皮がん(膀胱がん,腎盂・尿管腫瘍)。(2)他の抗がん薬との併用療法→乳がん(手術可能例の術前・術後化学療法)
[ピラルビシン塩酸塩]次の疾患の自覚的・他覚的症状の緩解ならびに改善→頭頸部がん,乳がん,胃がん,尿路上皮がん(膀胱がん,腎盂・尿管腫瘍),卵巣がん,子宮がん,急性白血病,悪性リンパ腫
[ダウノルビシン塩酸塩]急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)
[アクラルビシン塩酸塩]以下の疾患の自覚的・他覚的症状の寛解および改善→胃がん,肺がん,乳がん,卵巣がん,悪性リンパ腫,急性白血病
[イダルビシン塩酸塩]急性骨髄性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)
[アムルビシン塩酸塩]非小細胞肺がん,小細胞肺がん
[エピルビシン塩酸塩](1)次の疾患の自覚的・他覚的症状の緩解→急性白血病,悪性リンパ腫,乳がん,卵巣がん,胃がん,肝がん,尿路上皮がん(膀胱がん,腎盂・尿管腫瘍)。(2)他の抗がん薬との併用療法→乳がん(手術可能例の術前・術後化学療法)
[ピラルビシン塩酸塩]次の疾患の自覚的・他覚的症状の緩解ならびに改善→頭頸部がん,乳がん,胃がん,尿路上皮がん(膀胱がん,腎盂・尿管腫瘍),卵巣がん,子宮がん,急性白血病,悪性リンパ腫
[ダウノルビシン塩酸塩]急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)
[アクラルビシン塩酸塩]以下の疾患の自覚的・他覚的症状の寛解および改善→胃がん,肺がん,乳がん,卵巣がん,悪性リンパ腫,急性白血病
[イダルビシン塩酸塩]急性骨髄性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)
[アムルビシン塩酸塩]非小細胞肺がん,小細胞肺がん
解説 解説
4員環に糖が結合した基本骨格をもつ,抗がん作用をもった抗生物質で,数種類の薬剤が出ています。がん細胞のDNAに結合して,RNAの合成を強力に阻害することで抗腫瘍効果を発揮します。
使用上の注意
警告 解説
(1)[ドキソルビシン塩酸塩,エピルビシン塩酸塩,ダウノルビシン塩酸塩,イダルビシン塩酸塩,アムルビシン塩酸塩]がん化学療法は,緊急時に十分に措置できる医療施設で,がん化学療法に十分な知識と経験をもつ医師に,本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。
(2)[イダルビシン塩酸塩のみ]本剤を使用したすべての人に強い骨髄機能抑制がおこり,その結果致命的な感染症(敗血症,肺炎など)および出血(脳出血,消化管出血など)などを引きおこすことがあり,死亡例も認められています。
(3)[アムルビシン塩酸塩のみ]本剤の使用によって,間質性肺炎,および重篤な骨髄機能抑制に起因する重篤な感染症(敗血症,肺炎など)の発現による死亡例が報告されています。
(2)[イダルビシン塩酸塩のみ]本剤を使用したすべての人に強い骨髄機能抑制がおこり,その結果致命的な感染症(敗血症,肺炎など)および出血(脳出血,消化管出血など)などを引きおこすことがあり,死亡例も認められています。
(3)[アムルビシン塩酸塩のみ]本剤の使用によって,間質性肺炎,および重篤な骨髄機能抑制に起因する重篤な感染症(敗血症,肺炎など)の発現による死亡例が報告されています。
基本的注意 解説
*ドキソルビシン塩酸塩(アドリアシン注用)の添付文書による
(1)使用してはいけない場合……心機能異常またはその前歴/本剤の成分に対する重いアレルギーの前歴
(2)慎重に使用すべき場合……骨髄機能抑制/肝機能障害/腎機能障害/感染症の合併/水痘/高齢者
(3)頻回に検査……骨髄機能抑制,心筋障害などの重い副作用がおこることがあるので,頻回に血液,肝機能,腎機能,心機能などの検査を受ける必要があります。
(4)尿の色……本剤の尿中排泄により,尿が赤色になることがあります。
(5)水痘……水痘(水ぼうそう)の人が使用すると,致命的な全身障害が現れることがあるので,状態に十分注意してください。
(6)感染症,出血傾向……使用によって,感染症,出血傾向の発現または悪化がおこりやすくなるので,状態に十分注意してください。
(7)性腺への影響……小児および生殖可能な年齢の人が使用すると,性腺に影響がでることがあります。処方医とよく相談してください。
(8)二次発がん……本剤と他の抗がん薬を併用した人に,急性白血病,骨髄異形成症候群(MDS)が発生することがあります。
(9)その他……
・妊婦での安全性:使用しないことが望ましい。
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。
・低出生体重児,新生児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた)
(1)使用してはいけない場合……心機能異常またはその前歴/本剤の成分に対する重いアレルギーの前歴
(2)慎重に使用すべき場合……骨髄機能抑制/肝機能障害/腎機能障害/感染症の合併/水痘/高齢者
(3)頻回に検査……骨髄機能抑制,心筋障害などの重い副作用がおこることがあるので,頻回に血液,肝機能,腎機能,心機能などの検査を受ける必要があります。
(4)尿の色……本剤の尿中排泄により,尿が赤色になることがあります。
(5)水痘……水痘(水ぼうそう)の人が使用すると,致命的な全身障害が現れることがあるので,状態に十分注意してください。
(6)感染症,出血傾向……使用によって,感染症,出血傾向の発現または悪化がおこりやすくなるので,状態に十分注意してください。
(7)性腺への影響……小児および生殖可能な年齢の人が使用すると,性腺に影響がでることがあります。処方医とよく相談してください。
(8)二次発がん……本剤と他の抗がん薬を併用した人に,急性白血病,骨髄異形成症候群(MDS)が発生することがあります。
(9)その他……
・妊婦での安全性:使用しないことが望ましい。
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。
・低出生体重児,新生児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた)
重大な副作用 解説
(1)心筋障害,心不全。(2)骨髄機能抑制(汎血球減少,貧血,白血球減少,血小板減少など),出血。(3)ショック。(4)(膀胱腔内注入療法による)萎縮膀胱。(5)間質性肺炎(せき,呼吸困難,発熱など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。
その他の副作用 解説
(1)処方医に連絡すべき副作用……頻脈,不整脈,胸痛/アレルギー症状(発疹)
(2)おこることがある副作用……食欲不振,悪心・嘔吐,口内炎,下痢/脱毛,色素沈着/倦怠感,頭痛/膀胱腔内注入療法による頻尿・残尿感・排尿痛・膀胱炎・血尿/気胸・血胸(肺転移の場合)/発熱,鼻出血
(3)検査などでわかる副作用……心電図異常/肝機能障害/タンパク尿
(2)おこることがある副作用……食欲不振,悪心・嘔吐,口内炎,下痢/脱毛,色素沈着/倦怠感,頭痛/膀胱腔内注入療法による頻尿・残尿感・排尿痛・膀胱炎・血尿/気胸・血胸(肺転移の場合)/発熱,鼻出血
(3)検査などでわかる副作用……心電図異常/肝機能障害/タンパク尿
併用してはいけない薬 解説
併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。
注意して併用すべき薬
(1)併用すると心筋障害が強まるおそれがある薬剤・療法……投与前の心臓部・縦隔への放射線照射/潜在的に心毒性を持つ抗がん薬(他のアントラサイクリン系薬剤など)
(2)併用すると相互に骨髄機能抑制などの副作用が強まることがある薬剤・療法……他の抗がん薬/放射線照射/パクリタキセル(イチイ由来抗腫瘍薬)
(2)併用すると相互に骨髄機能抑制などの副作用が強まることがある薬剤・療法……他の抗がん薬/放射線照射/パクリタキセル(イチイ由来抗腫瘍薬)
海外評価 解説
プレグナンシー・カテゴリー 解説
- D
- [ご利用上の注意]
- 薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。
[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2024年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。
データ更新日:2024/10/15