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クラビット

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

抗菌製剤と結核の薬/抗菌製剤

解説タイトル

ニューキノロン剤

一般名 解説

レボフロキサシン水和物
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

細粒剤 / 100mg 1g 51.20円
錠剤 / 250mg 1錠 70.40円
錠剤 / 500mg 1錠 133.30円

製薬会社 解説

第一三共

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

ジャイレース阻害薬

規制 解説

使用量と回数 解説

1回500mgを1日1回。肺結核およびその他の結核症の場合は,原則として他の抗結核薬と併用すること。腸チフス,パラチフスの場合は1回500mgを1日1回14日間服用。

識別コード 解説

250mg 包装コード:DSC 730 250mg 本体コード:DSC 730
500mg 包装コード:DSC 731 500mg 本体コード:DSC 731
250mg 包装コード:250mg 本体コード:250mg
500mg 包装コード:500mg 本体コード:500mg

その他 解説

保険収載年:1993/11

クラビット錠250mg

クラビット錠500mg

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[レボフロキサシン水和物の適応症]表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症/リンパ管・リンパ節炎/慢性膿皮症,にきび(化膿性炎症を伴うもの)/外傷・熱傷・手術創などの二次感染/乳腺炎/肛門周囲膿瘍/咽頭・喉頭炎,扁桃炎(扁桃周囲炎,扁桃周囲膿瘍を含む),急性気管支炎,肺炎,慢性呼吸器病変の二次感染/膀胱炎,腎盂腎炎,急性・慢性前立腺炎,精巣上体炎(副睾丸炎),尿道炎/胆のう炎,胆管炎/感染性腸炎,腸チフス,パラチフス,コレラ/子宮頸管炎,バルトリン腺炎,子宮内感染,子宮付属器炎/涙のう炎,麦粒腫,瞼板腺炎/外耳炎,中耳炎/副鼻腔炎,化膿性唾液腺炎/歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎/炭疽,ブルセラ症,ペスト,野兎病(やとびょう),肺結核およびその他の結核症,Q熱
[有効菌種]ブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,淋菌,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,炭疽菌,結核菌,大腸菌,赤痢菌,サルモネラ属,チフス菌,パラチフス菌,シトロバクター属,クレブシエラ属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア属,ペスト菌,コレラ菌,インフルエンザ菌,緑膿菌,アシネトバクター属,ブルセラ属,野兎病菌,カンピロバクター属,ペプトストレプトコッカス属,アクネ菌,Q熱リケッチア(コクシエラ・ブルネティ),トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス),レジオネラ属,肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ),肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)

解説 解説

キノロン系薬剤はナリジクス酸の開発から始まりました。ナリジクス酸は緑膿菌を除くグラム陰性菌に対してのみ効果を有しましたが,組織移行性が低いことから腸管・尿路感染症治療薬としてのみ使用されました。その後開発が進み,緑膿菌を含むグラム陰性菌やグラム陽性菌にも有効であるノルフロキサシンが開発され,キノロン系薬剤が臨床で幅広く使用されるようになりました。
ノルフロキサシンより前に開発されたキノロン剤は「オールドキノロン」,以降のキノロン剤は「ニューキノロン」と分類されています。また,レボフロキサシン以降に開発されたものは「レスピラトリーキノロン」と呼ばれており,特に肺炎の原因となるペニシリン耐性菌を含む肺炎球菌やインフルエンザ菌に強い抗菌力を有しています。
ときに低血糖および高血糖などの血糖異常,光線過敏症,心電図のQT延長,鎮痛薬との併用でけいれんなどの重篤な副作用が発生して発売中止となった薬剤も多くありました。キノロン系薬剤は他の抗菌薬と同様に耐性菌の増加が問題となっています。耐性菌を増加させないためにも,抗菌薬は漫然と使用せず,より適正に使用することが望まれます。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*レボフロキサシン水和物(クラビット)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……[効能共通]本剤の成分またはオフロキサシンに対するアレルギーの前歴/[炭疽などの重篤な疾患以外]妊婦または妊娠している可能性のある人,小児
(2)慎重に服用すべき場合……腎機能障害/てんかんなどのけいれん性疾患またはその前歴/キノロン系抗菌薬に対するアレルギーの前歴(ただし,本剤またはオフロキサシンに対するアレルギーの前歴のある人は服用しないこと)/重い心疾患(不整脈,虚血性心疾患など)/重症筋無力症/大動脈瘤または大動脈解離を合併している人,またはその前歴・家族歴もしくはリスク因子(マルファン症候群など)をもつ人/高齢者
(3)大動脈瘤,大動脈解離……本剤を服用すると大動脈瘤,大動脈解離を引きおこすことがあります。腹部,胸部,背部に痛みなどの症状が現れた場合は直ちに医師の診察を受けてください。
(4)妊婦・小児……妊婦または妊娠している可能性のある人,小児は,本剤の服用は禁忌です。ただし,炭疽などの重い疾患にかぎり,治療上の有益性が危険性を上回ると判断されたときのみ,処方されることがあります。
(5)薬剤逆説反応……本剤を含む抗結核薬による治療で,薬剤逆説反応(本来予想されるはずの作用の逆の反応が生じること)を認めることがあります。治療開始後に,既存の結核の悪化または結核症状の新規発現を認めた場合は,薬剤感受性試験などに基づき服用継続の可否を判断します
(6)定期的検査……本剤と他の抗結核薬との併用により,重篤な肝機能障害が現れることがあるので,併用する場合は定期的に肝機能検査を行うことが必要です。
(7)危険作業に注意……本剤を服用すると,意識障害などが現れることがあります。服用中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作には十分に注意してください。
(8)その他……
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)ショック,アナフィラキシー(紅斑,悪寒,呼吸困難など)。(2)中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)。(3)けいれん。(4)急性腎障害,間質性腎炎。(5)肝機能障害,黄疸,劇症肝炎。(6)無顆粒球症,汎血球減少症,血小板減少,溶血性貧血。(7)間質性肺炎,好酸球性肺炎。(8)腹痛,頻回の下痢,血便などを伴う偽膜性大腸炎。(9)横紋筋(おうもんきん)融解症。(10)低血糖。(11)アキレス腱炎,腱断裂などの腱障害(腱周辺の痛み,浮腫,発赤など)。(12)錯乱,せん妄,抑うつなどの精神症状。(13)過敏性血管炎。(14)QT延長,心室頻拍。(15)重症筋無力症の悪化。(16)大動脈瘤,大動脈解離。(17)末梢神経障害(しびれ,筋力低下,痛みなど)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,じん麻疹,光線過敏症,かゆみ)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……不眠,めまい,頭痛,傾眠,しびれ感,ふるえ,ぼんやり,幻覚,意識障害,錐体外路(すいたいがいろ)障害/血尿,頻尿,尿閉,無尿/悪心,嘔吐,下痢,腹部不快感,腹痛,食欲不振,消化不良,口渇,腹部膨満,胃腸障害,便秘,口内炎,舌炎/耳鳴り,味覚異常,味覚消失,視覚異常,無嗅覚,嗅覚錯誤/動悸,頻脈/関節痛,胸部不快感,倦怠感,四肢痛,咽喉乾燥,熱感,むくみ,筋肉痛,脱力感,発熱,関節障害,発汗,胸痛
(3)検査などでわかる副作用……クレアチニン上昇,BUN上昇,尿蛋白陽性/AST・ALT・LDH・AL-P・γ-GTP上昇,血中ビリルビン増加,肝機能異常/白血球減少,好酸球増加,好中球減少,リンパ球減少,血小板減少,貧血/低血圧/CK上昇,尿中ブドウ糖陽性,高血糖

併用してはいけない薬 解説

[ノルフロキサシン,ロメフロキサシン塩酸塩,プルリフロキサシン]フルルビプロフェン(アリールプロピオン酸系NSAID),フルルビプロフェンアキセチル,エスフルルビプロフェン・ハッカ油(非ステロイド抗炎症貼付薬)(ノルフロキサシンのみ)→けいれんがおこることがあります。
[シプロフロキサシン塩酸塩](1)ケトプロフェン(注射薬,坐薬)→けいれんがおこることがあります。(2)チザニジン塩酸塩(チザニジン塩酸塩)→血圧低下,傾眠,めまいなどが現れることがあります。(3)ロミタピドメシル酸塩(ロミタピド)→本剤の血中濃度が著しく上昇するおそれがあります。
[モキシフロキサシン塩酸塩]クラスIa抗不整脈薬(キニジン硫酸塩水和物(キニジン硫酸塩水和物),プロカインアミド塩酸塩(プロカインアミド塩酸塩),ジソピラミド(ピリジンメタノール系抗不整脈薬),シベンゾリンコハク酸塩(シベンゾリンコハク酸塩),ピルメノール塩酸塩水和物(ピリジンメタノール系抗不整脈薬)),クラスⅢ抗不整脈薬(アミオダロン塩酸塩(アミオダロン塩酸塩),ソタロール(ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの))など)→併用するとQT延長,心室性不整脈がおこることがあります。

注意して併用すべき薬

[レボフロキサシン水和物]
(1)併用するとけいれんをおこすおそれがある薬剤……フェニル酢酸系・プロピオン酸系解熱鎮痛薬
(2)併用すると本剤の効果が弱まるおそれがある薬剤……アルミニウムまたはマグネシウム含有制酸剤(制酸剤),鉄剤(鉄補給剤
(3)本剤との併用で作用が強まるおそれがある薬剤……ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム
(4)併用するとQT延長をおこすおそれがある薬剤……QT延長をおこすことが知られている薬剤(デラマニド(多剤耐性肺結核治療薬)など)
(5)併用すると腱障害のリスクが増大するとの報告がある薬剤……副腎皮質ホルモン剤(内服薬(副腎皮質ステロイド薬),および注射薬)

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • C

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2024年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2024/10/15