症状チェック
しょくどうがん
食道がん
食道がんとは
食道部分にできる悪性腫瘍が食道がんです。早期には症状がはっきりしないことが多く、病状が進行するにつれ、食べたものがつかえて通りにくくなるといった自覚症状が出てきます。さらに進むと、水分しか通らなくなり、胸や背中の痛み、体重が減る、声がかれる、くびのつけ根にグリグリが触れるといった症状が出てきます。こういった症状が出たときにはかなり進行している状態です。飲酒をよくする人やたばこをよくすう人に多く、また、熱い茶粥(ちゃがゆ)を毎日食べる地方にも多いのが特徴です。40歳以上で思い当たる症状が一つでもあれば、すぐに医師の診察を受けてください。
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- 「症状チェック」 は、特徴的な症状に対する一般的な傾向として医学知識の情報を提供するものであり、皆様の症状に関する個別の診断を行うものではありません。気になる症状のある方は、医師にご相談のうえ、専門的な診断を受けるようにして下さい。
食道がんの特徴
食道がんは早期のうちからリンパ節に転移がみられるのが特徴です。日本人の場合は扁平上皮がんがもっとも多く、発生率は男性が女性の5~6倍程度です。
そのほか、腺がんや特殊な上皮から発生するバレット食道がんがあります。
また、世界には食道がん多発地帯があり、食道がんを発生しやすい食生活や習慣があるといわれています。
食道がんの治療
手術、放射線治療、化学療法があります。進行度、症状などによってこれらの療法を組み合わせたり、単独でおこなったりします。早期食道がんではからだへの負担が少ない内視鏡による手術も可能です。
手術は患部である食道と胃の上部を切除して、残った胃を上に引き上げて、残った食道とつなぎます。リンパ節転移をしている場合は周囲のリンパ節も切除します。手術はかなり大がかりなものとなります。
がんの大きさなどによっては、手術前やあとに放射線治療や抗がん薬治療が併用されることもあります。放射線や抗がん薬で腫瘍を小さくしてから手術をしたり、手術が困難な場合には、放射線単独や抗がん薬と放射線治療を組み合わせたりします。それぞれの症状にあわせて、もっともよい治療法がとられます。
また、がんが進行し、食道が狭くなり食事がのどを通らなくなった場合には、レーザー治療や食道拡張手術、ステント挿入術などで食道の通りをよくする治療をおこないます。
検査
内視鏡検査(胃カメラ)、X線検査でがんを発見します。見落としが少ないのは内視鏡検査です。診断がついたあとに、CT検査、MRI(磁気共鳴画像法)、頸(けい)部超音波検査、内視鏡超音波検査で病巣の大きさや広がり状態などを調べます。
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監修者
赤坂山王クリニック院長
レコール デュ ヴァン校長
梅田 悦生(うめだ よしお)
1942年生まれ、兵庫県出身。
大阪市立大学医学部卒業後、仏ストラスブール大学医学部附属病院レジデント、大阪市立大学医学部附属病院、国立国際医療センター、関東中央病院部長等を経て現職。医学博士、日本抗加齢医学会専門医。元日本ペンクラブ会員。
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