子どもの症状チェック
しょうにきかんしぜんそく
小児気管支ぜんそく
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- 「症状チェック」 は、特徴的な症状に対する一般的な傾向として医学知識の情報を提供するものであり、皆様の症状に関する個別の診断を行うものではありません。気になる症状のある方は、医師にご相談のうえ、専門的な診断を受けるようにして下さい。
小児気管支ぜんそくとは
肺の中の空気の通り道である気管支にいつも炎症が起きている状態をぜんそくといいます。気管支に過敏性があり、さまざまな刺激に対して過剰に反応し、ぜんそく発作を起こしやすい体質を指します。ダニ、ハウスダスト、煙などの化学物質をはじめとしたアレルゲン、かぜなどの気道感染症、運動、天候などが刺激となり、気管支を取り囲む筋肉の収縮、粘膜のはれや分泌物の増加で気道が狭められ、せきや呼吸困難などの発作症状が起こります。
ほとんどのぜんそく患者に検査などでアレルギー体質が認められますが、そうでない例もあります。小児の8~10%、成人の4%が気管支ぜんそく患者といわれています。幼児期から発症がみられ、思春期から青年期にかけてその6~8割の症状はおさまる傾向にあります。
症状
ほこりを吸い込んだり、冷たい空気を吸い込んだりすると敏感な気管支が反応して発作を起こします。夜間や明け方に起こりやすく、呼吸するたびに「ヒューヒュー」「ゼーゼー」と独特の音を発します。また、たんの分泌も多くなります。発作が激しいと肩で呼吸をしたり、くびの下のくぼみや肋骨(ろっこつ)の間がへこむような呼吸をします。横になれない、話がしづらいといった症状も程度が強い発作が疑われます。運動をすると同様の発作を起こすこともあります。ぜんそくを長い間放置し悪化させると、気管支がかたくなり治るのが困難となります。治療の進歩によりかなり減少していますが、ひどい発作では死亡につながる可能性もあります。
治療・予防
発作を火事にたとえるなら、発作に対する「消火」の治療と、発作を予防するための「防火」の治療の二つが柱です。それぞれ、程度に応じてランク分けし、医師の評価と判断をもとにおこなわれます。基本は気管支の炎症を抑え、発作を軽減したり、発生を防いだりします。発作が起きてしまうと気管支の炎症がさらに進み、ちょっとした刺激でも発作が起きやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。
治療に用いられる薬には、抗アレルギー薬の内服・吸入、吸入副腎皮質ステロイド、気管支拡張薬の内服・吸入などを単独や組み合わせで使います。これらの薬には、発作を起こす化学物質を抑えたり、気道の炎症を抑えたり、縮まった気道をリラックスさせたりする作用があります。発作時に自宅で吸入する治療法もありますが、症状が重い場合は緊急に医療機関の治療を受けるようにしてください。
長期管理治療は投薬だけでなく、家庭での積極的な取り組みも必要です。基本的な対応としては、アレルギーの原因となる室内のほこりやダニなどの危険因子を取り除くことです。
決められた薬の服用を守り、病状の経過を医師が把握できるように、たとえば「ぜんそく日誌」をきちんとつけることなどで、適切な治療ができ、改善効果を上げることができます。
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監修者

日本小児科学会専門医
医学博士
岡田 郷(おかだ きょう)
1974年生まれ。東京都出身。99年順天堂大学医学部卒業後、同大学病院小児科・思春期科にて研修。免疫、アレルギー、新生児を専門とし、東京都日野市立病院に専門医として勤務後、2010年ごたんの小児科クリニック院長。
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