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わいどしりん

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内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

抗生物質/ペニシリン系の抗生物質

解説タイトル

広域感性ペニシリン

一般名 解説

アモキシシリン水和物
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

細粒剤 / 100mg 1g 9.80円

製薬会社 解説

MeijiSeika

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

広域感性ペニシリン

規制 解説

使用量と回数 解説

1回250mg(細粒剤は2.5g)を1日3~4回。小児の場合,1日20~40mg/kg(体重)を3~4回に分けて服用。ヘリコバクター・ピロリ感染症の場合,他剤と併用し,処方医の指示通りに服用。

識別コード 解説

その他 解説

保険収載年:1975/1

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[アモキシシリン水和物の適応症]表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎,慢性膿皮症/外傷・熱傷・手術創などの二次感染,びらん・潰瘍の二次感染,乳腺炎/骨髄炎/咽頭・喉頭炎,扁桃炎,急性気管支炎,肺炎,慢性呼吸器病変の二次感染/膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎(急性・慢性症),精巣上体炎(副睾丸炎)/淋菌感染症,梅毒/子宮内感染,子宮付属器炎,子宮旁結合織炎/涙のう炎,麦粒腫/中耳炎/歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎/猩紅熱(しょうこうねつ)/胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃マルトリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃がんに対する内視鏡的治療後の胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
[有効菌種]ブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,淋菌,大腸菌,プロテウス・ミラビリス,インフルエンザ菌,ヘリコバクター・ピロリ,梅毒トレポネーマ

解説 解説

「広域感性」といっても,有効菌種はそれほど広くなく,グラム陰性桿菌のうち感受性があるのは,大腸菌,インドール陰性プロテウス,赤痢菌,インフルエンザ菌,サルモネラ菌くらいで,それがこの系統の第1選択菌といえます。ブドウ球菌,連鎖球菌,肺炎球菌などにも効きますが,その効果はグラム陽性菌用ペニシリン(グラム陽性菌用ペニシリン)と同程度です。
この系統のうち,バカンピシリン塩酸塩はアンピシリン水和物のエステル化物で,体内でアンピシリン水和物となって働きます(プロドラッグ)。この薬は,他のものが空腹時に服用したほうが効果がよいといわれるのに反し,食事による影響を受けないといわれています。
なお,ファロペネムナトリウム水和物(ファロム)は,世界初のペネム系抗生物質といわれていますが,基本的にはペニシリンです。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*アモキシシリン水和物(サワシリン)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/伝染性単核症
(2)慎重に服用すべき場合……ペニシリン系またはセフェム系抗生物質(セフェム系抗生物質)に対するアレルギーの前歴(ただし,本剤に対するアレルギーの前歴がある人は服用しないこと)/本人・両親・兄弟にアレルギー症状(気管支ぜんそく,発疹,じん麻疹など)をおこしやすい体質がある人/高度の腎機能障害/経口摂取の不良な人,非経口栄養の人,全身状態の悪い人/高齢者
(3)服用法……本剤が食道に停留し,崩壊すると食道潰瘍をおこすおそれがあるので,多めの水(150mL以上)で服用してください。特に就寝直前の服用などには注意してください。
(4)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・低出生体重児,新生児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)ショック,アナフィラキシー(不快感,口内異常感,めまい,便意,耳鳴り,発汗,呼吸困難,全身潮紅,血管浮腫,じん麻疹など)。(2)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN),多形紅斑,急性汎発性発疹性膿疱症,紅皮症(剥脱(はくだつ)性皮膚炎)。(3)黄疸,肝機能障害。(4)急性腎障害などの重い腎疾患。(5)偽膜性大腸炎・出血性大腸炎(腹痛,頻回の下痢,血便など)。(6)顆粒球減少,血小板減少。(7)間質性肺炎・好酸球性肺炎(せき,呼吸困難,発熱など)。(8)無菌性髄膜炎(項部硬直,発熱,頭痛,悪心・嘔吐,意識混濁など)。(9)アレルギー反応に伴う急性冠症候群。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,発熱,かゆみ)
(2)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……下痢,悪心,嘔吐,食欲不振,腹痛,黒毛舌,軟便,味覚異常,腹部膨満感,便秘,食道炎,口渇,舌炎,胃食道逆流,胸やけ,十二指腸炎,痔核,食欲不振/口内炎,カンジダ症/出血傾向,神経炎/頭痛,しびれ感,めまい,眠け,不眠,うつ状態/倦怠感,熱感,動悸,発熱,浮腫,霧視
(3)検査などでわかる副作用……好酸球増多,好中球減少,貧血,白血球増多/AST・ALT・LDH・γ-GTP・AL-P・ビリルビン上昇/低プロトロンビン血症/尿タンパク陽性,トリグリセリド上昇,総コレステロールの上昇・低下/尿糖陽性,尿酸上昇,QT延長,血圧上昇
(4)ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応……梅毒の人が服用すると,ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応(発熱・全身倦怠感・頭痛などの発現,病変部の悪化)がおこることがあります。

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)本剤との併用で作用が強まるおそれがある薬剤……ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム
(2)本剤との併用で効果が弱まるおそれがある薬剤……経口避妊薬(低用量ピル
(3)併用すると本剤の作用が強まる薬剤……プロベネシド(プロベネシド

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • B

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2024/10/15