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ればちおけんだくようどらいしろっぷ

レバチオ懸濁用ドライシロップ

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

血圧の薬/肺高血圧症の薬

解説タイトル

肺動脈性肺高血圧症治療薬(3)

一般名 解説

シルデナフィルクエン酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

ドライシロップ剤 / 10mg 1mL(懸濁後) 656.60円

製薬会社 解説

ヴィアトリス

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

ホスホジエステラーゼ5阻害薬

規制 解説

使用量と回数 解説

1回20mgを1日3回。小児は処方医の指示通りに服用。

識別コード 解説

その他 解説

保険収載年:2008/4

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

肺動脈性肺高血圧症

解説 解説

肺動脈性肺高血圧症とは,心臓から肺に血液を送る肺動脈の末梢動脈内腔が狭くなることで血液が流れにくくなり,肺動脈の血圧が高くなる疾患です。大別して,原因が不明の特発性肺動脈性高血圧症,遺伝性肺動脈性高血圧症,薬物・毒物誘発性肺動脈性高血圧症,結合組織病など各種疾患に伴う肺動脈性高血圧症,に分類されます。
本剤は,肺血管平滑筋を弛緩させることによって,肺動脈圧と肺血管抵抗を低下させます。シルデナフィルクエン酸塩は,小児の場合,特発性または遺伝性肺動脈性肺高血圧症,先天性心疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症に用いられ,それ以外の肺動脈性肺高血圧症における有効性・安全性は確立されていません。また,シルデナフィルクエン酸塩,タダラフィルのどちらも,肺動脈性肺高血圧症に関するWHO機能分類(クラスⅠ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ)のうち,クラスⅠにおける有効性・安全性は確立していません。

使用上の注意

警告 解説

 本剤と硝酸薬あるいは一酸化窒素供与薬(ニトログリセリン,亜硝酸アミル,硝酸イソソルビド,ニコランジルなど)との併用によって降圧作用が増強し,過度に血圧を下げることがあります。

基本的注意 解説

*シルデナフィルクエン酸塩(レバチオ)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本文の成分に対するアレルギーの前歴/重度の肝機能障害/硝酸薬あるいは一酸化窒素供与薬(亜硝酸誘導体)(ニトログリセリン,亜硝酸アミル,硝酸イソソルビド,ニコランジルなど)の服用中/リトナビル含有製剤(ノービア(エイズ治療薬(2)),カレトラ配合錠(エイズ治療薬(2)),パキロビッドパック(パキロビッドパック)),ダルナビル含有製剤(エイズ治療薬(2))(プリジスタ,プレジコビックス配合錠),イトラコナゾール(深在性真菌治療薬)(イトリゾール),コビシスタット含有製剤(スタリビルド配合錠(エイズ治療薬(3)),ゲンボイヤ配合錠(エイズ治療薬(3)),プレジコビックス配合錠(エイズ治療薬(2)))の服用中/可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬(リオシグアト(慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療薬))の服用中
(2)慎重に服用すべき場合……最近6カ月以内に脳梗塞,脳出血,心筋梗塞をおこしたことがある人/出血性疾患,消化性潰瘍/重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス:Ccr<30mL/分)/軽度・中程度の肝機能障害/低血圧(血圧90~50mmHg未満),体液減少,重度左室流出路閉塞,自律神経機能障害などが認められる人/網膜色素変性症/陰茎の構造に欠陥(屈曲,陰茎の線維化,ペイロニ病など)のある人/鎌状赤血球貧血/多発性骨髄腫,白血病など/出血の危険因子(ビタミンK拮抗薬などの抗凝固療法,抗血小板療法,結合組織疾患に伴う血小板機能異常,経鼻酸素療法)がある肺動脈性肺高血圧症の人
(3)服用法……(1)レバチオODフィルムは,舌の上にのせ唾液を浸潤させると崩壊するため,唾液のみ(水なし)で服用可能で,また水で服用することもできます。なお,本剤は寝たままの状態では服用しないでください。(2)レバチオ懸濁用ドライシロップは,懸濁せずにドライシロップのまま服用しないでください。調製後のシロップ剤は30℃以下で遮光して保存し,凍結させたり,本剤以外の容器に移し替えたりしないように。また,調製日から30日以内に使用し,残液および容器は廃棄してください。
(4)併用時の注意……エポプロステノール(注射薬)を除く他の肺動脈性肺高血圧症治療薬と併用する場合には,有効性,安全性が確立していないので,処方医の十分な観察のもと服用します。
(5)過量服用……本剤を過量に服用すると,頭痛,潮紅,めまい,消化不良,鼻炎,視覚異常などの副作用が現れる頻度が高くなり,重症化することがあります。いくつかの症状が同じ時期に現れたら処方医に連絡してください。
(6)長期服用……動物実験で,本剤はメラニン色素に富む網膜との親和性が高いとの報告があるので,長期服用する場合には眼科的検査を行うなど注意して服用してください。
(7)眼科,耳鼻科を受診……本剤を服用すると,急激な視力の低下・視力の喪失,急激な聴力の低下または突発性難聴(耳鳴り,めまいを伴うことがある)が起こることがあります。異常がみられたら,速やかに眼科専門医,耳鼻科専門医の診察を受けてください。
(8)肺静脈閉塞性疾患……本剤のような肺血管拡張薬は,肺静脈閉塞性疾患を有する人の心血管系の状態を著しく悪化させるおそれがあります。有効性,安全性は確立されていないため,肺静脈閉塞性疾患の人は本剤を服用しないことが望ましいです。
(9)鼻出血などの出血……出血の危険因子(ビタミンK拮抗薬などの抗凝固療法,抗血小板療法,結合組織疾患に伴う血小板機能異常,経鼻酸素療法)をもっている肺動脈性肺高血圧症の人が本剤を服用すると,鼻出血などの出血の危険性が高まることがあります。
(10)危険作業に注意……本剤を服用すると,めまい,視覚障害,色視症,霧視などをおこすことがあります。服用中は,高所作業や自動車の運転など危険を伴う機械の操作は十分に注意してください。
(11)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

[タダラフィル](1)発疹,じん麻疹,顔面浮腫,剥脱(はくだつ)性皮膚炎,皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)などの過敏症。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)すぐに処方医に連絡する副作用……視力低下,視力喪失/聴力低下,突発性難聴(耳鳴り,めまいを伴うことがある)
(2)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……頭痛,めまい,錯感覚,片頭痛,感覚鈍麻,失神/潮紅,ほてり,血管障害/消化不良,腹痛,悪心,下痢,嘔吐,胃炎,胃食道逆流性疾患,腹部不快感,便秘/四肢痛,筋痛,背部痛,筋痙縮(けいしゅく),関節痛,顎痛,頸部痛/鼻出血,せき,鼻閉,呼吸困難,咽喉頭疼痛,鼻咽頭炎,鼻漏,気管支炎,上気道感染/色視症(青視症,黄視症など),霧視,結膜充血,眼充血,視覚障害,白内障,羞明(しゅうめい)(まぶしい),網膜血管障害,光視症,結膜炎,眼部不快感,網膜出血,視覚の明るさ,眼痛,複視,屈折障害,光輪視,視野欠損,眼出血,色覚異常,流涙増加,眼圧迫感,眼刺激,眼部腫脹,眼変性障害,視力障害,視力低下/耳鳴り,難聴/かゆみ,発疹,紅斑,多汗症/浮腫,胸痛,疲労,発熱,疼痛,無力症,倦怠感,胸部不快感,熱感/動悸,頻脈,不整脈,チアノーゼ/不眠症/食欲不振,体重減少/自発陰茎勃起,勃起増強,持続勃起症
(3)検査などでわかる副作用……ヘモグロビン減少,リンパ球減少/低血圧/貧血/ALT・AST上昇

併用してはいけない薬 解説

[シルデナフィルクエン酸塩,タダラフィル](1)硝酸薬・一酸化窒素供与薬(亜硝酸誘導体)(ニトログリセリン,亜硝酸アミル,硝酸イソソルビド,ニコランジルなど)→降圧作用を強めることがあります。(2)リトナビル含有製剤(ノービア(エイズ治療薬(2)),カレトラ配合錠(エイズ治療薬(2)),パキロビッドパック(パキロビッドパック)),ダルナビル含有製剤(エイズ治療薬(2))(プリジスタ,プレジコビックス配合錠),イトラコナゾール(深在性真菌治療薬)(イトリゾール),コビシスタット含有製剤(スタリビルド配合錠(エイズ治療薬(3)),ゲンボイヤ配合錠(エイズ治療薬(3)),プレジコビックス配合錠(エイズ治療薬(2)))→本剤の作用を強めることがあります。(3)可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬(リオシグアト(慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療薬))→血圧低下をおこすおそれがあります。
[タダラフィル](1)アタザナビル(エイズ治療薬(2))(レイアタッツ),クラリスロマイシン(マクロライド)(クラリス,クラリシッド)→本剤の作用を強めることがあります。(2)リファンピシン(リファンピシン)(リファジン),フェニトイン(フェニトイン)(アレビアチン,ヒダントール),カルバマゼピン(カルバマゼピン)(テグレトール),フェノバルビタール(バルビツール酸誘導体)(フェノバール)→本剤の作用を弱めることがあります。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると本剤の作用が強まるおそれがある薬剤……CYP3A4阻害薬(エリスロマイシン(マクロライド),シメチジン(ヒスタミンH2受容体拮抗薬),アタザナビル硫酸塩(エイズ治療薬(2)),クラリスロマイシン(マクロライド)など),降圧薬(アムロジピンベシル酸塩(カルシウム拮抗薬)など),α遮断薬(ドキサゾシンメシル酸塩(交感神経アルファ遮断薬)など),カルペリチド(注射薬)
(2)併用すると本剤の作用が弱まるおそれがある薬剤……CYP3A4誘導薬(デキサメタゾン(副腎皮質ステロイド薬),フェニトイン(フェニトイン),リファンピシン(リファンピシン),カルバマゼピン(カルバマゼピン),フェノバルビタール(バルビツール酸誘導体)など),ボセンタン水和物(トラクリア(肺動脈性肺高血圧症治療薬(1)))
(3)併用すると出血(鼻出血など)の危険性が高まることがある薬剤……ビタミンK拮抗薬(ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム))
(4)併用するとQTc延長作用が強まるおそれがある薬剤……アミオダロン塩酸塩(アミオダロン塩酸塩

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • B

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27